2008年5月1日発行

「食」を守ることは「命」を守ること

─ 中国製ギョーザ事件で見えたこと ─

県議 大野ひろみ

 今年1月、中国製冷凍ギョーザから有機リン系農薬が検出され、千葉県内では7人もの健康被害者が出ました。事件の真相はいまだ不明ですが、私たちの「食」を取り巻くいろいろな問題点が浮き彫りになりました。


1個7円って?!

 今回の事件で驚いたのは餃子の値段です。調理・冷凍し、はるばる中国から運んで1個7円という超安値。安全性を期待するほうが無理かもしれません。
 でも、忙しくて調理に時間をかけられないので、ついつい冷凍食品に頼ってしまうという方は多いのではないでしょうか。 問題はその中身です。

安全な食材とは?

 一昨年「有機農業推進法」が制定され、千葉県や佐倉市では、有機農業推進計画の策定に入ろうとしています。有機農業とは、農薬や化学肥料を一切使わない農法で、安全性を求める消費者にとっては大変魅力的です。特殊な技術が必要なので、取り組んでいる人はまだ少ないのですが、佐倉市坂戸の生産者林さんは、30年近く先進的に取り組んできました。
 林さんは150アールの畑で、70種類もの野菜をすべて無農薬・無化学肥料で栽培しています。野菜は毎週1回、市内の消費者に直接届けています。
 「作り手の顔が見えるということが、安心・安全の根本。遠くから運ぶのではなく、地元の野菜を食べる地産地消が一番」と林さんは言います。

有機農業に勇気を!

 今、若者や定年退職者で、農業をやりたいという人はかなりいて、その半分が有機農業を希望しているそうです。しかし、土作りに3年はかかり、その間の収入のあてがないため、あきらめる人が多いとのこと。
 そこで私は、「新規就農者に対して、最初の3年間に無利子で資金を貸し付ける融資制度はどうか」など、有機農業を応援するための提言や質問を県議会で続けてきました。
 その結果、千葉県では今年初めて有機農業推進に予算がつきました。最初の糸口としてわずか750万円ですが、今まで有機農業に冷淡だった県としては画期的です。

































林さんと話す大野ひろみ
佐倉市の学校給食は 大丈夫?

 今回のギョーザ事件では、問題の中国製冷凍ギョーザが学校給食で使われていることがわかり、全国に衝撃が走りました。市に問い合わせたところ使っていないことが判明し、ひと安心。
 佐倉市の学校給食は一括外注の「センター方式」ではなく、学校ごとに栄養士が管理する「自校方式」です。20年前、中学校に給食が導入される時、いったんはセンター方式に決まりかけましたが、市民ネットワークが中心になって反対の声をあげ、自校方式に変わったという経緯があります。
 「食」を守ることは「命」を守ること。これからも食の安全・安心を追及していきます。

臼井小の1年生と楽しく給食
食糧自給率
2006年度食糧自給率(カロリーベース)
全 国 39% 
千葉県 28%
(46都道府県中33位)
農業県といわれる千葉県も、実はこんなに自給率が低い。
もっともっと地産地消を!


安全でおいしい幼稚園給食を

ひしの実「回転木馬」 重 純子

  (企)ワーカーズ・コレクティブ回転木馬が、さくら幼稚園の給食を委託されて12年になります。子どもたちのお弁当を安全な食材で、特に野菜や魚を取り入れたバランスの良い献立で手作りしてほしいとの依頼があり、始まりました。
 6クラス約180人分を週2回。卵や小麦粉、大豆などのアレルギーのある子ども6人には、それぞれ別に除去食を作ります。
 安心とおいしさ、手作りをモットーにしていますので、豚肉もなたね油も大豆も、生活クラブ生協の遺伝子組み換えでない国産品。野菜や果物は無農薬や減農薬…。魚もすべて自分でおろし、旬の野菜をたっぷり使った煮物など、日本古来のお惣菜を必ずメニューに入れています。例えばひじきの煮物、五目豆、青菜のごまあえ、きんぴらなど、以前はどこの家庭の食卓にも登場していたものです。
 最近は外食、中食が多くなったと聞きますが、味覚が形成されるのは幼児期とか。市販のタレや外食で舌を慣れさせるのではなく、各家庭で受け継がれる味を、できるだけ一品は食卓に載せたいものです。食を担当する者として、また、孫を持つばあーばとして、みんなの笑顔を見ながら食卓を囲んでほしいと思っています。

*幼稚園給食は(企)ワーカーズコレクティブ・ハーブでも行っています。




3月議会報告

国のいいなりに進めるだけなら
市長も議会もいらない

市議 工藤啓子


沖縄・読谷村の役場前にある 憲法9条が刻み込まれた石碑

 国の地方財政への締め付けはまるで兵糧責めのようだ。高齢者や勤労者世帯への増税、障がい者自立支援法や介護保険法改定によるサービスの削減や縮小、後期高齢者医療制度の創設など、地方分権とは名ばかりの制度改悪の結果が20年度予算編成に色濃く表れている。
 審議の中で私たちは、「制度の中で自治体ができることは?より弱い立場の人たちへの配慮は? 住民を守る立場に立って知恵を絞るべきでは?」と問い続けた。

20年度予算案への反対理由

後期高齢者医療制度

 4月から開始された。75歳という年齢で線引き、差別医療が行われる。所得がなくても保険料は課せられる。とんでもない制度だ。制度導入に関連して市の負担金は2億円以上の増額となる。国民健康保険税も一部値上げ、65歳以上の多くの方は年金から天引き、40歳以上では特定検診も導入され住民負担も増す。市は「制度は国が決めた。市の手を離れた広域連合で事業が行われている」というが、国の言いなりなら、地方自治体はいらなくなる。全国の約600の自治体がこの制度に反対の声をあげている。佐倉市も国へ意見をあげていくべきだ。
 私たちは「高齢者切り捨て」の医療制度改悪の廃止を提起し続けていきたい。

「市民に開かれた市政」はどこにいったの?

志津霊園問題

 提案された「土地収用制度」は市にとって「両刃の剣」となる。さらに収用をかけるための補正予算には金額の提示すらなかった。志津霊園道路の最大の問題点は不透明な税金の使い方だ。だからこそ、市民への説明責任、透明性と公正性が求められる。しかし市長は「市民への説明会は行わない。市民の意識調査も行う予定はない。」と答弁。解決への道筋は再びブラックボックスに陥った。私たちは道路への税金の投入の是非も含め、密室の交渉ではなく、開かれた場での話しあいが必要と考えている。

その他の議案

 教育委員公募制の事実上の廃止、職員削減と連動した組織改革、公務員すらも不安定就労とする任期付職員採用制度の導入、住民基本台帳ネットワークシステムと連動する行政オンライン条例など、多くの課題を指摘した。

市民ネットワークの提案

歳入の確保
*法人市民税の課税割合を資本金 の額に応じて段階的に値上げ
*未利用地、特に、市街化区域の 市の所有地は積極的に売却
歳出の見直し
*補助金の見直し 既得権はすべて廃止。ゼロベース から、第三者機関で再検討を
*志津霊園道路・寺崎特定土地区画整理事業の見直し
*企業誘致助成の見直し 

環境・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

画期的! 開発優先の条例が改正へ
住民の切実な声が後押し

市議 入江あき子

  2003年の条例改正で市街化調整区域の開発規制が緩和され、近隣住民とのトラブルが多発しています。私たちは、この規制緩和に当初から反対してきました。
 その条例が再び見直されることに…。



 開発による影響
家のすぐそばで重機が唸る。緑が消えていく

家のすぐそばで重機が唸る。緑が消えていく(間野台地区で)

  昨年12月末までに開発が許可されたのは、215件1281戸。約34 haの山林と農地が消失しました。このうち約28 haが業者による宅地造成で、乱開発が懸念されるところもあります。 
 臼井の間野台地区では、工事中に10tダンプが一日50台以上も往来し、通学路が危険にさらされないか、不安の声が上がっています。また、入居者が増えることで、今ある狭い道路に車両が集中することも予想されます。近隣住民は、このような状況を打開するために、市や業者に粘り強く働きかけています。
 賛成多数で条例改正へ

 市は、現制度では問題の解決 は難しいと判断し、2月議会で規制緩和を廃止する条例改正を提案。このまま開発が進めば、道路建設など新たなインフラ整備に税金を投入せざるをえないという背景があります。また、貴重な緑や自然を残すためにも方針転換するとのことです。
 今回の英断は、住民の切実な声に後押しされたのではないでしょうか。私もこれまで議会等で、開発行政のあり方について取り上げ、住民の立場に立った政策を打ち出すべきと発言してきました。
  新しい条例は来年の4月1日に施行されます。しかし、それまでの駆け込み申請や現在進行中の開発について、引き続き注視していく必要があります。

 これからの街づくり

  今から3年前、市は2010年の想定人口を21万人から17万6千人に下方修正しました。2006年には都市計画法も改正され、市街化区域の拡大路線に終止符が打たれました。
 山林や田畑などの緑地は大雨の時に保水機能を発揮し、都市化が進む地域を洪水被害から守るなど、防災上も大きな役割を果たしています。
 今回の条例改正をきっかけに、佐倉市に対し、残された自然環境を積極的に守るよう、発言していきます。




沖縄「平和」を考えるツアー 4/13〜16

宜野湾市長の伊波洋一さんを囲んで 4月13日から16日までの4日間、さくら・市民ネットワーク主催による沖縄「平和」を考えるツアーが実施されました。沖縄問題に詳しい太田武二さんを水先案内人に、20人の参加者は、南部戦跡、泡瀬干潟、佐喜真美術館、宜野湾市役所、読谷村、東村高江、辺野古、那覇市議会などを訪問。現地の人々と交流し、盛りだくさんの内容を学んできました。

街のど真ん中に飛行場が!!

市議 五十嵐智美

 

 普天間飛行場のある宜野湾市に向かう道路の両側には、米軍の基地や関係施設が広がっています。那覇空港を出てから続くこの光景は、沖縄に基地があるのではなく、基地の中に沖縄があるということを実感するものでした。
 市の中心にある飛行場は緩衝地帯もなく、周囲をびっしりと住宅や学校、病院などの公共施設が取り囲んでいます。この上空で日常的に繰り返される飛行訓練の及ぼす危険性や騒音被害は、想像を超えるものだと思いました。実際、市役所の屋上で説明を聞いている時、何回も頭上すれすれを飛ぶ軍用機を見て、市民の大変さを感じました。
  1996年の飛行場の返還合意から12年、未だ危険な基地が存在している現状を、宜野湾市の伊波市長と基地渉外課長に伺いました。市民生活を守るため、基地被害110番の設置や返還アクションプログラムの策定、二度の訪米で独自に要請行動を行ってきたということです。そのさなか、04年米軍ヘリが沖縄国際大学に墜落し、直後に米軍が現場を封鎖し、日本の消防も警察も立ち入れない状況が、市民に大きな衝撃を与えました。「米国内では許されないこのような劣悪な現状を、米国に対して直接訴え、基地の返還を求めていく。また、沖縄島内での普天間飛行場のたらい回しをやめ、基地は全面的に国外へ移転すべき」と、市長は強く主張しました。
 沖縄は、全国の米軍専用施設の75%が集中しています。わずか4日の旅でしたが、現実に圧倒され、平和への思いを一層強くしました。

魂魄の塔
魂魄の塔
ひめゆりの塔の前で
ひめゆりの塔の前で
沖縄の地図

住民側のボート→夕方4時半、防衛施設庁の調査を阻止するための住民側のボートが、12時間の監視を終え、浜に帰ってきた。

↑ 辺野古・海上ヘリ基地建設反対対策協議会代表から、説明を受けるツアー参加者。 テント内では、おばあやおじいが、毎日座り込みをしています。


→ この日は、座り込み開始から1458日目。

一人でも多くの人に伝えなければ・・・

 沖縄のことを何にも知らず、のこのこツアーについていきました。生まれて初めての沖縄は、色鮮やかな花が咲き、椰子や芭蕉が茂り、蝶の舞う美しい島で、食事もたっぷりでおいしくて、あのまま楽しい気分だけで戻って来られたらどんなにか幸せだったでしょう。
 帰って来て私は会う人ごとに沖縄の話をしています。趣味の俳句の会でも話しましたし、昨日は置き薬の会社の青年に、今日はクリーニング屋のお姉さんにというふうに。何をどう話したらいいかわからないままに、「チビチリガマ」の洞窟では集団自決、「シムクガマ」では全員が救われた、それはなぜだったのか。本来は琉球王国で平和に暮らしていた人々が日本に征服され、利用され、大変な苦労をしているのに私たちは知らん顔──ではなくて実際に知らないでいる。
 学校で何にも教えないし、テストにも出ないから、知らなくて当たり前です。集団自決に追い込まれた人たちも国のために命を捧げるという教育を受け、それを信じ、従うしか道がなかったのでしょう。
 教育の大切さ、恐ろしさ、戦の怖さなどを、感動が薄れ、また日常に埋没してしまう前に、一人でも多くの人に話したいと思って、この2、3日を過ごしています。

大橋 郁

*報告集も作成中です。希望者はネット事務所までお問い合わせください。



臼井地区で大規模な赤水発生!
市の緊急体制は万全?

市議 入江あき子

 3月9日(土)未明から、臼井地区全域と千代田地区の一部で赤水(濁り水)が発生しました。角来地先で行われていた配水管工事の作業ミスによるものですが、翌日以降も住民生活に大きな支障をきたしました。

届かなかった情報
 
この経験を次に生かして!

 多くの住民が、赤水の原因や対応について情報を得ようと市のホームページを見たり、電話で問い合わせするなどしました。水道部職員は殺到する電話への対応、広報車や防災無線の活用、ケーブルテレビによるテロップ放送で周知を図ったと言います。しかし、それらは十分に機能せず、結果的に飲み水はもちろん、洗濯物や浄水器、飲食店の営業などにも被害が出てしまいました。
 土・日だったために、給水活動は水道部職員と民間の水道工事業者の応援部隊のみで行われました。給水車2台とトラック1台が出動しましたが、人手不足で十分な対応がなく、多くの住民から不満の声があがっています。

水みず


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 水道事業は、「公営企 業」として独立採算で運営しているため、今回のような緊急事態に対して、市役所本体からの支援体制がないことがわかりました。
 今後、水道部が再発防止に努めることはもちろんですが、今回のことをきっかけに、災害時を含めた市役所全体の体制づくりが早急に必要です。いざという時に、臨機応変に対応できる具体的な取り組みをしていくべきです。

私にも言わせて!
(代理人とのおしゃべり会、メールから)
  • 防災無線や広報車のアナウンスが全く聞こえなかった。
  • 自治会経由で連絡したほうが早く伝わったのでは?
  • 市の対応があまりにもお粗末。起こったことは仕方がないが、今後にきちんとつなげて!
  • 小さい子どもやお年寄りのいる家庭に、何よりも早く水を届けてほしい。
    水を運ぶ台車もあると良かった。
  • 市が被害状況を積極的に把握すべき。
  • ホームページでの情報提供をこまめに更新してほしかった。
  • 洗濯汚れをとる還元剤の無料配布を知らずに、自分で買ってしまった。
  • 水道料金を全戸一律に差し引いたほうが良いのでは?

    →議会質問につなげていきます

農薬被害と化学物質過敏症

知らないうちに体を蝕む農薬

市議 伊藤とし子

 初夏の日差しに草花の成長も早く、虫たちの活動も活発です。「ちょっと消毒が必要かな?」とシューッとする前に…。冷凍ギョーザ事件だけでなく、危険な農薬は意外に身近にあります。

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  食品の残留農薬に危機感を持っても、ガーデニングに使う殺虫剤や殺菌剤、除草剤は別と考えがちですが、これも農薬です。ゴキブリや蚊などを殺す殺虫剤も同じ成分です。
 農薬は食べ物と一緒に口から摂るより、ガス化した農薬を吸い込むほうが、肺から直接血液中に入るので毒性が4倍強くなるというデータがあります。

有機リン系農薬中毒の症状は?

 農薬の中でも、特に有機リン系農薬の毒性は深刻です。重症な急性中毒の症状は、縮瞳、意識混濁、全身けいれんなど、命に関わります。軽症は倦怠感、頭痛、めまい、不安感、軽度の運動障害など様々です。
 一方、慢性中毒の症状は、免疫低下(風邪をひきやすい等)、ホルモン異常(生理不順)、眼の異常(視力低下・視野狭窄等)、自律神経障害(頭痛・吐き気・めまい・下痢等)などです。長期間微量を摂取してから現れるので、急性毒性と比べて農薬が原因とは、なかなかわかりません。
 特に子ども、胎児の場合、脳神経の発達に影響があると言われています。


 


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シューッ
手軽に買えても有毒

 ホームセンターで簡単に買える殺虫剤、除草剤のほとんどは有機リン系農薬です。
 農薬を使わない庭づくりは可能です。病害虫に強い植物を選んだり、土作り、施肥、剪定を工夫することで、害虫は大量発生しなくなります。
 健康被害を食い止めるためにも、農薬使用を減らしていくことが大切です。
 次回は具体的な方法について、お知らせします。



 
 
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