2006年8月1日発行

6月市議会報告(6/5〜23)

平和・人権・心の自由を奪う
             教育基本法改悪に反対!!

市議 工藤啓子


国民平和大行進  7/20 

 4月28日に閣議決定された「教育基本法改正案」が国会で継続審議となりました。政府は9月からの臨時国会での成立をめざしています。
 市民ネットワークは6月議会で「教育基本法改正案の廃案を求める意見書」に賛成しました。「改正」の問題点を学校現場の視点から取り上げてみました。今なら、まだ間に合います。どうか一緒に考えてください。

教育基本法が悪いから子どもが荒れる?

 

 母親を病気で亡くし、長距離トラック運転手の父親と暮らすかおりは家出をくりかえす。寂しさの埋め合わせを優しい言葉で誘いこもうとする性風俗産業…。先生たちは、深夜何度も補導されるかおりを見捨てない。「何度でも失敗していい。だけど必ず学校に戻ってこい」。
 万引き・校内暴力・喫煙―教育基本法を変えたい人たちは、子どもたちの問題行動を戦後民主教育の責任にする。
 しかし、一度でも子どもたちの荒れに向き合った教師なら、それが的はずれであることを知っている。法律の問題ではない、原因はもっと根深い社会の構造的なゆがみにある。

教育の目的は、国が求める人材の育成?


ピースサイクルのメンバーと交流。平和のメッセージを
ペダルに込めて走る。「ほっとねっと」の前で。7/20 

 中学3年の公民、ディベートの授業。浩介は授業に飽きると床に寝転がって、お絵かきを始める。勉強が全くできない浩介だったけれど、クラスの中で大きな位置を占めていた。浩介と一緒にどうやってクラスをつくっていくのか、いつもみんなで相談したから。
 教育は、すべての子どもたちのもの、勉強ができる子もできない子もその子のままで認められて育ちあっていけることをめざすもの。ところが…。
 教育基本法を変えようとする流れの中で「国をリードする1%のエリートがいればよい」と言った識者がいる。能力主義と成果主義、競争原理で、子どもたちは分けられていく。教育の目的は「人格の完成」ではなく国に役立つ「人材の育成」へ変化する。

国は教育に口出ししてはいけない

 教育基本法第10条2項には、「行政の役割は教育の条件整備の確立」と明記されている。
「米軍支援に3兆円も使うなら、学校の耐震化にお金をかけてほしいよね」。現場や親からの切実な声。ところが、国は条件整備の予算を削る一方、第10条2項をなくし、新たに「教育振興基本計画」をつくり、教育内容に口出しできるようにするという。まるで、戦前の「国民学校」の再来。
 教師から教育や学問の自由を奪ってはいけない。

「国旗国歌法」がもたらしたもの

 それは君が代を歌わない、日の丸に礼をしない教師を、教育現場から追い出している現実。
やがて、歌わない生徒も歌わない親も、同じように攻撃の対象にされていく。 
 中国から働きに来ている父親と暮らすユーアンは、春節の飾りを教室へもってきて自慢げに説明をしていた。とても自然に故郷への思いを伝えていた。
 国を愛する心は、上から「指導」されるものではない。
「愛国心」を法律に入れてはいけない。「愛する心も愛さない心も自由」であり、たとえ国を「愛さない子」でも、その子は大切な子どもだから。

    ■ □ ■
 変える必要などなにもない教育基本法。変えたい人たちの変えたい意図は、「憲法改悪」と同じ。国のために企業戦士として闘うエリートと、兵士として闘う愛国心を持った国民づくり。だから、STOP!教育基本法改悪。


15 対14 で可決

下志津・畔田用地の取得金額に反対!!

「口利き」はなかったのか?

市議 宮部恵子

これまでの経過


印旛村にある揚水機場

 1年前の6月議会最終日に提出された異例の補正予算4億5千万円は、宅地開発に頓挫した虫食い状態の大林組保有地34・7haのうち、山林原野14・4haを無償譲渡、農地20・ 3haを有償譲渡するための上限額でした。
 谷津田に改良土(建設汚泥を加工した土)を埋める計画をもつ正体不明の農業生産法人と、大林組が売買契約寸前という状況説明がありました。貴重な自然を守るために、全会一致の可決となりました。しかし、金額については大林組の言い値のまま高額であることから、今後も価格交渉を続けることを強く求めました。

大林組の交渉相手は誰?

 ことの発端は、昨年4月、「ハマダコウイチ」と名乗る人物からの電話でした。「大林組所有の谷津田を購入するために、農業生産法人を設立する者が相談に行くのでヨロシク!」という内容です。さらに6月には、大林組との売買に協力するよう、電話で要請があったことが明らかになりました。
 国、地方で口利きによる不正が新聞紙上を賑わしています。佐倉市には、01年から「市政に 関し職員が受けた働きかけの取り扱いに関する規則」があり、市政の透明性を高める目的で、「職員が、市民、企業、業界団体、政治家、行政機関の職員等から恫喝、威嚇、強要、要求、要請、依頼、提言等(働きかけ)を受けた場合は、必ず報告書を提出する」ことを定めています。これは将来的な不正防止策となるもので、過去に収賄で逮捕者を出した佐倉市としては、職員の綱紀粛正を促すことにもなります。
 今回の場合、明らかに該当事項であるはずですが、報告書が全く提出されていません。せっかくの規則が生かされていないのです。

不要な土地まで購入

 今議会で出された土地取得の契約は、(仮)佐倉市西部自然公園用地として約20 haを約3億8千万円で購入するものです。これには公園エリア外に点在する土地も含まれ、その面積、金額は、なんと契約額の約1割です。不動産鑑定評価額はあくまで参考といいながら、2社の鑑定を取り、高いほうの鑑定額を採用しました。

比べてみたら・・・
売却先
売値
大林組の取得額
市の場合
3億8千万円
3億8千万円
正体不明の農業
生産法人の場合
4億5千万円
1億5千万円
(4.5億円−税3億円)


 1年間の価格交渉で、市は農業生産法人の実態調査もせず、弱腰でした。大林組が市以外に農地を売却した場合は、山林原野にかかる特別土地保有税約3億円を納入しなければなりません。しかし、市はそのことを前提にした交渉をしませんでした。結果的には、多額の税金をつぎ込んでしまいました(右表参照)。


 大林組に有利な売買契約の議案に対し、経過が不透明であるこの契約は、税金の無駄遣いであり、認められないという立場から市民ネットワークは反対しました。

 

市民の理解は得られるか?  

 市は今後の公園整備を「市民協働」で進めようとしています。しかし、このような税金の使い方に、市民の理解・協力が得られるとは思えません。しかも、これが悪しき前例となり、谷津田保全という名の下に、同じようなことが繰り返されないか、懸念されます。


ごみの有料化について、一人ひとりが考えていきましょう

市議 道端そのえ

  

市の行政改革で、5年間に7億8千万円の収入を見込むごみの有料化策が浮上しています。しかしそれは、真にごみの減量化の視点にたったものではなく、反対です。

まずは発生抑制

 袋を買えばその料金が処理費になると思いがちですが、佐倉市のごみ袋には処理費用が含まれていないことをご存知でしょうか。また、容器包装リサイクル法には、本来メーカーが持つべき処理費用が製品に含まれておらず、不備な法改正となりました。

多摩市議と印旛沼の上総掘りを見学
 容リ法にかかる佐倉市の処理費は、年に約9千万円にもなります。まず、@ごみになるものを買わない。A繰り返し使えるビンなどを再利用する。B分別を徹底し、ごみにせず資源として生かすという発生抑制に重点をおくべきです。

一人でも多くの市民の意見を反映するために

 現在、「廃棄物減量等推進審議会」では、一般ごみの有料化の是非について話し合われています。しかし、今までの審議会は、公募の市民が入っていてもその意見を聞きおくだけというやり方です。
 ごみの有料化という重要な施策がこのまま行政主導で決定されてよいのでしょうか。
まずは家庭で、町会で、趣味のグループや友人とごみの減量や有料化について話し合いましょう。
 ごみ処理のコストや課題等の情報を多くの市民が共有し、タウンミーティング等で議論を深め、住民自らが決定していくことこそ、自治と考えます。


6月県議会報告(6/21〜7/7)

県民参加の灯を消すな!

県議 大野ひろみ

注目の「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例案」と「男女共同参画センター設置管理条例案」を巡って、県民参加の灯がゆらいでいます。今、千葉県議会に何が起きているのでしょうか?

継続から一転、取り下げへ


(仮)江戸川浄水場建設現場の視察
 障害者条例案は、障がい者への理解を深めることで差別をなくそうという主旨のもと、県民参加で時間をかけて練り上げられ、2月議会に上程されました。ところが、最大会派の自民党から異論続出で継続審議に。特に「障害を理由に本人や親の望まない学校への入学を強いてはいけない」とする部分が大変な論議の的となり、市町村教育委員会も「教育現場が混乱する」と猛反対。しかし、本人や親の意思を尊重すれば混乱するような教育現場のほうがおかしいのでは?
 6月議会では、代表質問で「取り下げるべき」と迫る自民党に対し、知事は取り下げるつもりはないことを明言。しかし、そのわずか1週間後に事態は急変。ついに知事から「撤回宣言」が出てしまいました。その裏には、「撤回しないなら否決して廃案にする」という自民党の強い意思があったようです。
 9月議会に向けて仕切り直しとなりましたが、条例案の理念が曲げられないよう、しっかり目を光らせていきます。

男女共同参画の名がお嫌い?

 一方「男女共同参画センター設置管理条例案」は、2月議会で自民党に否決されたあおりを受けて、県内唯一の県女性センターが閉鎖され、DVなどで悩む女性の相談事業が4月からできなくなりました。これは大変と、市民の有志が女性センター復活を願う署名運動を展開。反響は大きく、2カ月で14000筆以上集まり、県議会に提出されました。
 これが功を奏し、6月議会では知事が議案を再提出しましたが、名称は「ちば県民共生センター」に変更。
「男女共同参画」という言葉を嫌う自民党に配慮した形です。県内3カ所設置とする案も、2カ所に減らされてしまいました。
 しかし、「男女共同参画センター」の名称は全国的に使われています。国には男女共同参画基本法があり、男女共同参画担当大臣までいます。この言葉を嫌う裏には、「女は家に」という伝統的な性別役割分担の考え方が根強くあるのではないでしょうか。

県民参加の手法にも 「待った!」

 今回自民党は、「障害者条例案作りに参加したのは一部の県民であり、県民の代表として選出された我々議員が参加していないのはおかしい」と主張。当事者参加で対話を重ねる堂本知事の手法、いわゆる「千葉方式」を批判しました。
 さらに、男女共同参画センターの件に関連して、「県の男女共同参画計画の見直しにあたっては、議員がかかわれる形にすべき」と示唆まり、「条例は議会にかけられるが、その下の計画は議会にかけられないという今の制度を改めよ」ということです。4年前に男女共同参画条例を議会でつぶされたあと、県民参加の計画で何とか乗り切ろうとする知事に、待ったをかけるものと言えるでしょう。

大事なことは市民が決める

 これら二つの条例案を巡る自民党の動きに共通しているのは、「選挙で選ばれた議員は市民の代表であり、すべてにわたり、ものごとの決定権を持つ」という考え方です。
 しかし、選挙とは「人」を選ぶもの。決して、その「人」が決める「ものごと」すべてに賛同してお任せしているわけではありません。各地で行われている住民投票も、合併など大切な「ものごと」は、住民が直接決めるという意思表示です。
「議会制民主主義のもと、知事に対する議会の力をもっと大きくするべき」という自民党の主張は、一見聞こえが良いのですが、現状では議会の7割を占める自民党の力だけが大きくなり、一党独裁に陥る危険性があります。色々な決定の場に、議員だけでなく県民も直接参加してこそ、真の議会制民主主義であると私は考えます。


木更津の違法残土埋立て現場
大量の産廃が混ぜられていました

酒々井インターチェンジって本当に必要?

 東関東自動車道の富里インターの佐倉寄りわずか2.5kmの地点に計画されている酒々井インター。建設費は約67億円です。県は2011年完成を目指して動き始めました。佐倉を含む周辺地域の渋滞緩和のためとのことですが、もっと大きな理由があります。酒々井インターのすぐ南側に計画されている、外資系の巨大アウトレットモール構想です。
 県は「決してアウトレットに合わせた計画ではない」と言いますが、20年も前から話に上っていた酒々井インター設置が、突如浮上したアウトレット構想と歩をあわせるように、急に具体化し始めたのは単なる偶然でしょうか?  今はもう、作り物の巨大施設がうける時代ではありません。しかも、新しく酒々井インターができれば、かえって車の群れを誘い込み、周辺道路、特に国道296号の混雑が心配されます。  インターを作るより、周辺地域の生活道路の整備に税金を投入したほうが、よほど県民の利益になるはずです。



印旛沼が変わる!? 国の新たな治水方針

市議 入江あき子

ご存知ですか? 地域の水の行方


利根川流域を視察

 「大雨になると夜中でも、ごみの取り除きに駆けつけなければならない。身の危険を感じることもある」
 地域の方から電話があり、印旛沼にある臼井第2機場を見学しました。この機場は昭和43年に国営印旛沼開発事業により造成され、印旛沼土地改良区が管理しています。農業用水の供給と、流域の排水を沼に流す機能を果たしてきました。
 設置当初、流域は農地が広がっていましたが、その後、稲荷台や王子台などの宅地開発が進みました。その結果、流入水の9割が市街地からの排水となり、ここで処理されていますが、ごみも大量に漂着しています。また、施設の耐用年数や設備能力に不安を抱えているとのことです。
 市に臼井地域の都市排水対策について質問したところ、「沼に直接放流する排水路計画はあるが、国の利根川水系河川整備計画の策定を待って検討していく」との答えでした。
 しかし、今の国の方針で地域の実情に沿った治水対策となるのか、疑問です。

流域住民の声が生かされる治水計画を!

 昨年、国交省は利根川水系の治水方針を発表し、これを具体化する河川整備計画が今年度中に策定される予定です。この計画は、今後の印旛沼や鹿島川・高崎川の治水対策に影響していきます。私たちは、計画づくりに流域住民の声を反映させる「流域委員会」の設置を求め、現在、各方面に働きかけています。

公共事業ありきで自然を壊していいのか

 去る6月3・4日、利根川の上流から下流にかけて治水計画上のポイント地点11カ所を、水や環境問題を考える市民と一緒
に視察しました。
 渡良瀬遊水池は、希少生物が棲む豊かな自然が広がっており、現状でも洪水時には十分な治水機能を果たしています。この土地を掘削し改変させようとする国に対し、地元住民は粘り強い反対運動で阻止してきました。地域の事情を無視し、机上の理論でつくり上げた国の治水方針。全く現実性がなく、その無責任さに改めて憤りを感じました。
 今年が正念場ですが、整備計画に印旛沼の大規模掘削や八ッ場ダム建設等、必要性のない事業が盛り込まれないよう、異議申し立てをしていきたいと思います。


議員報酬

八ッ場ダムツアーに参加して

ひしの実柴田大丈

 5月16日、市民ネットワーク主催の八ッ場ダムの現地見学会に参加し、衝撃を受けました。吾妻渓谷の素晴らしさに感動しました。清流の両岸はイヌシデ、コナラ、モミジ、クマシデ、クルミなど、新緑の落葉樹、にょきにょきと花穂を揃えたトチノキの蕾、足下のクリンソウの花、斜面に姿を見せるカモシカ。秋のモミジも素晴らしいだろう。
 手つかずの豊かな自然ですが、数年後にはダムの底、遥か見上げる山の上まで水位が上がり、渓谷も温泉街も集落も水没します。関東一都五県に水を供給し、洪水を防止するとしたこのダム建設には、利息も含めると総額8800億円かかると聞いています。千葉県は約780億円の負担。これだけの巨費をかけた上、完成後は高くてまずい水を買わされるとのこと。
 強酸性の吾妻川を中和するために石灰を入れる施設が草津温泉にありますが、完全な中和は望めません。その水は下流の品木ダムに貯留されていますが、ヒ素を含む沈殿物が溜まって処分が難題。こんな強酸性の水で、永い間にはダムのコンクリートや機械は腐食してしまうだろうことは、素人でも予想できます。こんな不条理のもとで、素晴らしい景観も豊かな自然も消滅する現場を目の前にして、出るのは溜息ばかりでした。


 
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