2005年4月18日発行

合併問題  酒々井町との合併は白紙に

自立に向けてのまちづくりを!

「町の将来は住民が決めよう」
寒風の中で街頭演説

市議 工藤啓子

 10月29日の第一回会議から5カ月間に9回の法定合併協議会が開かれました。市長は、1回の会議に約6時間という時間をかけ、2週間おきに開催という全国でも例のない急な進め方をして一気に合併へと突き進もうとしました。3月31日という特例債(借金)が借りられる期限へなんとか滑り込もうという計画の合併劇だったのです。

この合併で見込まれた財政効果

 合併後10年の財政計画の資料では、歳出と歳入の差は普通会計でわずか1005万円。特別会計の事業費を入れると赤字になります。合併によって酒々井町が消滅し、職員が200人削減され、酒々井の議員も首長もいなくなってこの数字です。

新市のまちづくりの目玉は?

 それは酒々井町に予定されたインターチェンジ付近につくる巨大なアウトレットモールへのアクセス道路整備でした。
 年間集客数2000万人を見込んだ夢物語のような巨大開発関連事業に、佐倉市民の税が投入される予定でした。外資系企業の進出予定とされていますが、アウトレットモールの人気は一時期だけで、地域の産業振興に継続的にプラスに働いた例は少ないのです。むしろ佐倉市内の中小商店への打撃は相当なものになるでしょう。

「私に責任はない」と語る市長

 市長は最後まで、「合併を受け入れ、推進し、議会へ提案した」責任を負うつもりはないと断言しています。この合併劇で法定協議会の議論が十分伝わらず市民側の意見反映がないままで進めた説明責任の問題、過重な労働を強いられた職員の問題など、市長の態度は反省すべき点が多々ありました。

合併問題から学んだこと

 法定協議会は毎回数十名の傍聴者が席を埋めました。
 メールやFAXを通じ、合併対策室には多くの意見が寄せられました。市民が主催する「合併問題を考える集会」には100人近くの方々が集まりました。
 酒々井町の方だけでなく、佐倉市民も「特例債目当ての合併は将来に禍根を残す」と関心を持って取り組みました。
 その結果、「合併」は白紙になりました。
 しかし、それぞれの自治体で行財政改革や住民参加のまちづくりなど課題は山積みです。この経験や活動で得たつながりはこれからの「市民が主役の自治体運営」に大きな牽引力となるはずです。「市民自治は市民がつくる。行動しなければ変わらない」。この合併問題で学んだことをもとに、今後も市民の立場から問題提起をしていきたいと思います。

毎回、6時間に及ぶ議論が交わされた合併協議会。
60人を超える傍聴者が席を埋めた。

数字に見る合併問題
始めから解散まで


  • 法定合併協議会 (10/29〜3/19) 全9回
     傍聴者数 合計555人

  • 3/13 酒々井町住民投票結果
     反対61.9% 賛成38.1%
     (投票率61.17%)

  • 3/17 佐倉市における住民投票を求める請願
                  (署名数4079名)
     賛成9 (市民ネット、共産党、新社会党、市民オンブズ)
     反対20 (さくら会、公明党他)

  • 法定合併協議会の解散議決の臨時議会 (3/30)
     佐倉市は全会一致で可決

2月市議会報告(2/21〜3/17)

新年度予算から見える市の方向性

4月3日、御伊勢公園でのワーカーズコレクティブ祭りにて。
憲法についてのパネル展示とアンケート調査を行いました。

市民サービスへの影響は・・・

市議 入江あき子

佐倉市の平成17年度一般会計予算は約361億円(前年度比8.8%減)。国の三位一体改革の影響による緊縮予算となりましたが、市民生活にどのような影響が出てくるのでしょうか。

多額の税投入はどこに?

 佐倉市でも市税収入が減少しています。一方、国民健康保険や介護保険など高齢化に伴う医療・福祉費は年々増加しています。
 市は財政難を理由に、紙おむつ購入や鍼灸マッサージ施設利用への助成削減、学校運営費(光熱水費や備品購入費)の削減などを提案しました。しかし、市民に身近な福祉サービスなどの縮小はあっても、多額の税投入を行う事業の見直しはされていません。寺崎土地区画整理事業(約42億円)や振興協会への損失補償(20億円)の問題があります。また、これまでの縦割り行政からの転換が進んでいないと判断し、予算案に反対しました。

強まる受益者負担

 市長は、行政運営に企業経営の考え方を取り入れ、財政コストの削減を進めるとしています。行政内部では、職員の人件費削減に努める一方、市民に対しては、受益者負担の原則(サービスを受けた者が応分の負担をする)を強める方向です。今後、使用料や手数料など住民負担が増え、サービスを受けたくても受けられない事態が起こるかもしれません。
 予算委員会では、所得格差が急速に広がっていることを実感する数字が出されました。経済的な理由で給食費や学用品代に困っている小・中学生の家庭を援助する制度への申請件数が、昨年度は677件(全体の約5%)で、5年前の約2倍になっています。

公の仕事とは何か

 自治体が採算性重視の企業の考え方に近づくことは、弱者切り捨てにつながりかねないと危惧します。佐倉市が憲法25条に明記されている通り、市民の暮らしを守る役割をきちんと果たしているのかという視点で、今年度の市政運営を見つめ、発言していきたいと思います。

ごみにかかる経費を減らし、福祉予算へまわしたい

市議 道端そのえ

 国は補助金を付け、多くの自治体に焼却炉の増設を推奨してきました。世界の焼却炉の、なんと7割が日本にあるという状況です。

新焼却炉は完成したけれど・・・

 3月末、酒々井リサイクル文化センターに、建設費約47億円をかけ、新炉が完成しました。この炉は焼却から出たエネルギーを電力化し、施設内の電気を賄うことができ、さらに余剰分を電力会社に売ることができるとのことです。しかし、大切なのは大きな炉を作ることではなく、ごみの減量と分別を進め、焼却するものを減らしていくことです。
 国内でも新たな焼却炉を作る予算のない自治体ほど、住民の分別意識が高く、ごみ削減と再資源化の実績を上げています。

焼却することの課題

 焼却し続ける限り、CO2やダイオキシン、焼却灰は発生し続けます。佐倉市・酒々井町清掃組合では、灰をエコセメントにしていますが、焼却灰には重金属や有害化学物質が含まれているため、安全性への疑問が払拭できません。価格も普通のセメントの約15倍と言われ、需要は今後も増加するとは考えられません。
 エコセメント化により、灰が最終処分場に廃棄されることはなくなりましたが、灰の量が増えるに従い、処理委託料も増え、平成15年度には1億8800万円にもなりました。

ごみ処理に市民の声はどう生かされるのか

 今後のごみ処理の基本となる「佐倉市一般廃棄物処理基本計画」の案が、市民公募委員5人が入った審議会に諮られましたが、「これは出たごみの処理計画であって、ごみ減量をめざした計画ではない」と、委員から厳しい意見が出されました。また、素案では「ごみ減量を進めるため、家庭ごみの有料化を視野に入れる」とありましたが、それに反対する声も多く、2回だけ持たれた審議会では、どの程度市民の声が生かされるのか、疑問です。
 15年度決算で、清掃組合への佐倉市の負担金は、13億3900万円でした。市民・行政がともに考え、ごみの発生を極力抑えることで、ごみ処理にかけている経費を、さらに必要とされている福祉予算に使ってほしいものです。

3月26日、銚子屏風ヶ浦の風力発電の前で。
自然エネルギーを研究している「NPO東京湾市民風力」主催のツアーに参加。



2005.2.12〜13

環境・平和・人権をテーマに

小高純子

23カ国から結集した人たち

 「緑の党」といえば、主にヨーロッパで、政治を環境の視点から捉え活動する一定の勢力として知られています。同じように環境を守り、非暴力による平和の実現、公正・公平な社会の実現をめざすアジア太平洋23カ国の人々が、京都議定書の作られた地に集い、アジア太平洋グリーンズネットワークの設立総会が開催されました。さくら・市民ネットワークからは6人が参加しました。


分科会A

市民がつくる
平和と「安全保障」

 韓国・フィリピンからは、米軍基地が深刻な環境問題、健康被害を引き起こしていること。スリランカからは、軍事支出が大きく、他の施策に予算が回らず津波の被害を増大させたことが報告されました。

分科会B

アジア太平洋地域の
 多様性と人権問題

 オーストラリアの先住民族は60%が貧困層。民主主義の恩恵に浴することができません。ネパールは少数派であるヒンズー教のエリートが社会を支配し、女性の参政権はありません。トンガ王国は専制君主制であり、12人の大臣は国王が指名し、一般国民が政府を変えることは不可能です。
 日本からは性的マイノリティが普通に仕事をし、社会保障を受けて暮らすことがいかに難しいか、問題提起されました。

分科会C

気候変動と
 みどりの政策

 地球温暖化はすでに深刻な問題になっています。ポリネシア諸島では、海面2〜3mの地域に住む人々は高台に移らなければなりません。また、フランスが核実験を行った島は、海に沈んだ後の管理・監視が問題になっているなど、どれも切羽詰まった状況です。



■ ■ ■

 その他のワークショップでは、「自然エネルギー」「ダム問題」「ゴミ問題」等々のテーマで報告、議論が交わされました。
  「地方議員フォーラム」で は、さくら・市民ネットワークの県議・大野博美が司会を務めました。

課題解決に向けて
「グリーンズ」の発足

 最終日の総会では、テーマの解決に向けて11の決議を採択。今後、アジア太平洋で連帯し、共通の課題に取組んでいくことを確認し、「アジア太平洋グリーンズネットワーク」が発足しました。
 会議の運営に多くの若い地方議員やNGOの活動家が生き生きとかかわっている様子を目にし、頼もしく思うとともに、国際会議では良い意味の自己主張が一番大切と、つくづく感じられた貴重な体験でした。
 当日、日本の「みどりのテーブル」も発足。自民・民主の2大政党体制が進んでいますが、第3の市民中心の政治勢力が必要ではないかと思いました。


「耕さない田んぼ」の2年目の田植えが始まります

市議 宮部恵子

草取り不要の米づくり

 収穫後から田んぼに水を張る冬期湛水をしたことで、今年の田んぼには、雑草がほとんど出ていません。去年、耕さないで米づくりをしようと何日もかかって草取りに汗を流したことがウソのようです。不耕起移植栽培の省力化や除草剤を使わないで済むことの良さを実感しています。

初めての苗づくり

 2月から苗づくりに挑戦しています。私たちの田んぼで昨秋、収穫し保存しておいた種籾を、塩水に浸して選別。次に、同時に発芽するよう、10℃以下の水に20日間以上浸します。昔はため池や小川などで冷やしたそうですが、私たちは冷蔵庫を使いました。

低温で強い苗に

 3月に種まきをしました。
この農法の特徴は、通常より低い温度で時間をかけ、しかも成苗まで育てることです。約10日間で小さな芽が出てきました。2.5枚の葉になったので、冬期湛水の田んぼに移しました。5.5枚の葉になるまで育て、その後、田植えをします。
 こうして育てた苗は、耕さない固い土の中で、しっかりと根を張り、稲が本来持っている力を発揮します。

貴重な生き物が棲む田んぼ

 私たちがお手本としている佐原市の藤崎さんの田んぼで、3月に生きもの調査をしました。その1枚40アールの田んぼで、絶滅危惧種に指定されているニホンアカガエルの卵塊を384個も確認しました。すでに小さなオタマジャクシにかえっているものもありました。秋の稲刈り直後から田んぼに水を張り、農薬も一切使わずに米づくりしているからこそ見られる自然の豊かさを感じる光景です。
 私たちの苗も今のところ順調に育ち、5月初めには田植えをする予定です。昨年との生育を比べながら、米づくりをしています。仲間は随時、募っていますので、豊かな自然の米づくりにご参加ください。

問合わせ先
耕さない田んぼの会事務局
 пi462)0618


詳細は→


耕さない田んぼ米作りカレンダー

10月 稲刈り
冬期湛水の準備
12月 田んぼに水を張る
米ぬかを散布
2月 種籾を塩水で選別
水に浸ける(10℃以下)
3月 酵素の入った水に浸し、発芽直前の状態に(22℃ 3日間)
種まき(50g/箱で手まき)
発芽(20〜25℃)
低温育苗(10〜20℃)
4月 2.5葉苗を水苗代で5.5葉まで育てる
5月8日(日)9:00〜田植え

4月臨時県議会報告(4/6)

堂本県政再開!いきなりの大試練

県議 大野ひろみ

 大激戦だった知事選の余韻を引きずる自民党。「完全野党宣言」などして鼻息荒い。まっとうな野党として動いてくれれば、議会も活性化するが、事態は逆方向に進む一方だ。

理由なき反抗

 早速仕掛けてきたのが、この4年間堂本知事を支えてきた副知事二人の再任案を、臨時議会でつぶすこと。しかし、両副知事は、行財政改革、BSE牛対策、里山条例や産業廃棄物条例の制定、ディーゼル規制など、県民生活に密着した実績をあげてきている。辞めめさせる理由はどこにもない。
 また、「副知事二人は多すぎる」とも自民党は言うが、千葉県と同規模の県は、全国的に副知事は二人〜三人。これまた理由にならない。しかし、無理を通せば道理が引っ込むのが千葉の県議会。

元気な女性起業家を視察。
酒々井の農産物直売所にて。

説明ナシの強行採決

 まずは常任委員会でこの議案が審議されたが、「副知事をよしとしない理由を県民に説明せよ」と詰め寄る市民ネットや他会派の委員を、自民党は完全無視。ウンともスンとも言わず、いきなり強行採決。副知事人事を「継続」とした。いかに自民と言えど、理由もなく「否決」はできない。で、「継続」となったのだが、ここにズルサがにじむ。
 副知事の任期は4月19日。継続にして放っておけば、任期切れで自然消滅してしまうのだ。
 その後の本会議では、こっちも必死で議事進行に異議を申し立てたり、自民党に対する反対討論をしたが、数の力には勝てず、無念の敗退。

どこまで続く異常事態

 副知事不在のままでは、県政運営に支障をきたし、県民生活にも影響が出る。県民利益よりも党利党略を優先する自民党が多数派である限り、「もののけ県議会」は改まらないのか。
 今回の知事選で、森田候補を強力に推したのが自民党若手県議たち。教育勅語復活、武士道礼賛を謳う右翼的タカ派軍団だ。あと6000票差まで迫った実績をかかげ、今や主流派となる勢い。そうなると、堂本知事の県政運営はますます厳しくなる。
 再び保守回帰の金権千葉にさせたくない皆さん、お知恵とお力をお貸しください!

(4月7日 記)


合併騒動劇について

ひしの実酒々井町議会議員 引地修

 昨年4月9日、佐倉市民の方たちには突然降ってわいたような酒々井町長による編入合併申し入れ。その後、異常とも言える速さで任意合併協設立。両市町議会の議決を経ての法定協議会が、住民への十分な理解が得られないまま設立されました。法定協議会でも、両市町の行政側は住民を無視した協議会を開催しましたが、この合併劇は最終的に酒々井町の住民投票で、合併反対の票が6割強を超え、幕を閉じました。
 この茶番劇とも言える合併話が行政側の思う通りにいかなかった原因は、(1)両市町民に、何故合併するのかという理由と説明が十分に行われず、全く理解を得られなかったこと。(2)将来の借金となる合併特例債を、事業の精査なく遮二無二受けようとしたこと、などが挙げられます。  酒々井町民は、なりふり構わないこの押しつけ合併が、町民の真の利益にならないことに気づき、2万人という適正規模での声が届きやすい町作りをするということを選択しました。
 今後、厳しい事態も予想されますが、主権者たる町民の理解の下、私たちは小さいながらも明るい町作りをめざして一生懸命努力していきます。この合併話に際して、多くの支援をいただいた佐倉市民の皆様、さくら・市民ネットワーク、みんなで佐倉市をよくする会、佐倉市議会議員の皆様、心からご協力とご支援に感謝申し上げます。


コラム 憲法はいかが?  (1)

 憲法が制定されて58年。今、自民・公明・民主の三党は憲法改正に向けて急ピッチで準備を進めています。知らない間に憲法が変わっちゃった、などということがあっては大変!というわけで、この新コラムのはじまりはじまり。
憲法改正スケジュール
 改正には2段階をクリアしなければなりません。
第1段階・・・改正案を衆議院・参議院に提出し、それぞれ総議員の3分の2以上の賛成が必要。
第2段階・・・国民投票にかけられ、過半数の賛成が必要。
 今のところ、今年から来年にかけて国民投票まで一気に行きそうな気配濃厚です。
 
さて、ここでクイズです。
憲法を守る義務を負っているのは誰?
 「国民でしょ」と答えたあなた、ぜひとも憲法99条を読んでください。「天皇または摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」とあります。意外にも、ここには「国民」という文字はありません。
 つまり、憲法を守る義務を課せられているのは、国家権力の側なのです。権力者が暴走しないようにタガをはめ、国民を守るために憲法は存在するのです。

(以下次号)



3/11 八ッ場ダム第1回裁判後の報告会

八ッ場ダム住民訴訟第2回裁判
5月27日(金)10:30〜
千葉地方裁判所(301法廷)
裁判後、弁護士を交えて意見交換会があります。
ぜひ、傍聴に来てください。

 

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