工藤 啓子
KUDOU KEIKO


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6月議会質問内容  (2008年)

 はじめに教育問題について質問します。

 特別支援教育は昨年から本格実施され、市は今年度、特別支援教育支援員30名を市内各校に配置しています。しかし、従来の「特殊教育」と「特別支援教育」との明確な違いを打ち出せてはいません。もともと国連の子どもの権利条約やサラマンカ宣言から生まれた「特別支援」とは、その対象を「障がい児」に限定し、振り分けや発見をすることではありません。共に学ぶ教育つまりインクルーシブ教育を行うために障がいに限らず外国籍や貧困など一人一人の子どもが抱えるスペシャルニーズを保障することが差別をなくすための合理的配慮であるという認識から生まれました。「施設から地域へ」というスローガンで社会保障制度の構造改革が行われていますが、その背景には、少子高齢化社会に対応する福祉分野の「ソーシャルインクルーシブ」が求められている実情があります。国は昨年9月にインクルーシブ教育を掲げた国連の障がい者権利条約に署名をし、当時の文部科学大臣や外務大臣は「日本はインクルーシブ教育へ向かう」と明確に答弁しています。
そこで伺います。
一点目は、佐倉市教育委員会は、これまでも、障がいをもつ子の就学先については、障がいの程度判定で行うのではなく、まず、保護者の意向を聞く姿勢を取ってきました。特別支援教育が始まっても保護者の意向を尊重する事にかわりはないと確認をしてよろしいでしょうか。
二点目は、特別支援教育の個別指導計画については、作成に当たり必ず保護者の了解をえること、また保護者が同意しない場合は、作成しないことも認めると確認してよろしいでしょうか。
三点目は、同意しない保護者を説得するような働きかけを担任や学校に求めることはないと確認をしてよろしいでしょうか
四点目は、今年度より国はすべての小中学校に特別支援教育支援員の配置を交付税措置しましたが、その配置や支援の役割、方法については障がいを持つ本人や保護者の合意のもとに行うことを求めますがいかがでしょうか。
五点目は、特別支援教育の対象が障がい児だけではなく、すべての子どもにとっての支援となるよう子どもの権利条約に沿った本来のインクルーシブ教育をめざすべきと考えますが教育長の見解をお聞かせください。
六点目は市長に伺います。埼玉県東松山市は、市長が先頭に立ち、障がいのある子もない子も共に育ちあうインクルーシブ教育の実現に向け施策を展開しています。昨年から「就学指導委員会」を廃止し、親や教育現場との相談機能の充実を高め、通常学級での障がい児の在籍を全面的に認めています。
佐倉市のノーマライゼーション施策の進展のためにまず、障がい児と共に学び育つ環境が必要と考えますが市長の見解をお聞かせください。
また、今後、市の就学指導委員会についても、廃止の方向での検討をもとめますがいかがでしょうか。

つづいて教育現場での長時間過密労働の問題について伺います。
 2006年4月3日文部科学省から「労働安全衛生法の一部を改正する法律」施行について通知が出されました。この4月から、50人以下の事業所つまり各小中学校も長時間労働に対しての医師の面接の実施とメンタルヘルス相談室等の窓口の設置、労働時間の適正把握、労働安全衛生体制の整備等を行うことが示されました。特に職場管理責任者の学校長には労働時間の適正把握と管理が義務づけられ、始業終業時刻の記録、労基法109条に基づく3年保管の義務が課せられています。
 しかし、実態としては労働時間の把握は行われてきませんでした。
 2001年に出された労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準についての国会答弁によれば、「使用者自らが現認する場合を除きタイムカード、ICカード等の客観的な記録を根拠とする。自己申告制をとる場合においては具体的な内容、適正な自己申告を行ったことにより不利益な取り扱いがされることのないように」とされています。また、労働時間の中には、命令のない超過勤務も含まれその中には部活動も当然はいると確認されています。
 いま、学校現場では労働基準法などないに等しい状況です。8時間連続して働いたとき45分間の休憩時間を一斉に取ることなど皆無です。実際に子どもたちがいれば、教員はいつでもどこでも職務からはなれることはありません。せめて子どもたちの下校後に45分早く切り上げ退勤するあるいは職場を離れて休憩をとる必要があると思いますが、それすら許されていないのが千葉県の現状です。
 2006年度に文部科学省が40年ぶりに行った実態調査でもひと月の残業時間が4.3倍に増え、世界との比較でも法定勤務時間数が小学校でOECD平均より年間265時間多いという結果が出ています。しかも一日の休憩時間はわずか14分。精神疾患も10年前と比較し3.5倍に増えているのが実態です。

そこで伺いますが、一点目は現状を把握するために教員の勤務実態調査をいつどのような形で行うのか、その際に、調査によって業績評価等に不利に作用することはないと確認しますがいかがでしょうか。
 二点目は調査方法についてですが、勤務時間の始業終業と休憩時間については客観的な数値が把握されるようにすること、勤務時間の内容に部活動の指導はもちろん、命令のない超過勤務である早朝練習、家庭訪問、研修会、授業準備など校内外での事務処理、生徒指導や学校行事の準備も含めることを求めますがいかがでしょうか。
 ところで、調査結果は、現実の長時間勤務や過重労働を追認する作業に過ぎません。問題は、今後それらの実態をどう解消していくのかということです。
 そこで市長に伺いますが、教員の本務は授業であり、また、子どもたちへの生活指導や相談も重要な仕事です。そこで授業以外の事務的な業務あるいは福祉的な相談や部活動に関して学校への人材の登用、具体的には事務職員の増・福祉相談を請け負うソーシャルワーカーの配置・地域スポーツ関係者を部活指導者として登用するなど、市独自で行うよう予算措置を求めますがいかがでしょうか。



* 第4期高齢者保健福祉介護計画における介護療養病床全廃への対応策

 これまでも一般質問で、国の医療制度改革での介護療養病床全廃の影響やその受け皿をどうするのかと質問してきました。
その都度、担当課は第4期の計画に位置づけていくとの答弁でしたが、策定の時期になってもその内容が全く明らかにされていません。単に高齢者の人口増にあわせてしかも参酌標準などという実態無視の物差しで見込み量を調整するだけでは、保険あってサービスなしの状況を生み出していきます。
 療養病床削減による影響、それは、特別養護老人ホームの現待機者数が600名を超えることからも大変深刻な問題です。国は転換型老健つまり、介護療養型老人保健施設に移行するとの方針ですが、とんでもない非現実的な対応です。
 現在、佐倉市内には一医療機関で50床の介護療養病床があります。千葉県は地域ケア整備構想策定の中で、国の削減策にあわせて各医療機関に病床転換のアンケートを取りました。この医療機関でも、アンケートの中で介護療養病床を4年以内に転換する方向で検討していますが、国が受け皿としている介護療養型老人保健施設へ転換するつもりはないといいます。その理由は「国は患者さんの実態を全く見ていない。老健の現在の医療スタッフ体制で対応しきれるものではない。医療現場を見ていない削減計画は、医療費削減のための単なる数字あわせ、机上の空論だ」とはっきりとおっしゃっています。
 ちなみに介護療養病床に多くおられる医療区分1の方とは、自分では食事がとれず鼻からの経管栄養が必要でさらに日に数回、身体の向きを変えてあげなければならない方たちです。
 介護療養病床がなくなったときその方達が、地域へ戻ってきます。果たして地域の中で十分なケアができるのでしょうか?そこで驚くべき事実があります。特別養護老人ホームの65才以上1000人あたりの定員数は平成19年の段階で千葉県は全国47位つまり最下位。介護老人保健施設も37位、下から10番目という実態です。
では行き場を失った方が在宅へ移行したときにどうなるのか?在宅療養は、24時間オンコール、訪問看護ステーションと連携しての在宅療養支援診療所なしにはやっていけませんが、現段階で佐倉には5ヵ所しかありません。これでは病院からだされたら死を待つだけという事態にならないでしょうか。
 これまで、担当課は「医療は、県の管轄なので、地域医療の内容はあずかり知らない」という認識でした。しかし、国の改悪はそんな事務の棲み分けには関係なく、医療費の削減分を介護保険でまかなえと、治る見込みのない高齢者は病院から出して在宅で終末期を迎えよという方針で進めています。
全く人権無視の政策です。
 住民の暮らしに直結する市町村が国の改悪の後始末を全て行うことは現実的に不可能です。しかし一番先に切り捨てられるのは24時間要医療重介護無しには生きられない高齢者、障がい者でありその家族です。
 だからこそ、第4期高齢者保健福祉介護計画の中でこの地域医療の問題と介護保険での施設整備について検討し、具体的な方針を出していくべきです。同時に住民の視点に立ってこの理不尽な医療制度改悪に対し、撤廃の声を自治体として上げていくべきではないでしょうか。
  
 そこで質問ですが、1点目は介護療養病床廃止に対して、介護保険の特養、老健、在宅へと移るであろう見込み数とそれに対する今後の整備方針、数値目標、それが介護保険料にどの程度反映するのかを具体的に示していただきたいと思います。
 2点目は、在宅療養支援診療所などの地域医療の問題も併せて市民に現状と課題を提示し、県や国に要望すべき事項をまとめていくことも必要と考えますが見解をお聞かせください。

* 特定検診における住民負担と医療機関等への委託費

 この4月から、後期高齢者医療制度が始まり、連動して、住民健診が廃止され、各保険者が主体となって行う特定健診が導入されました。
 今年2月に、市は、特定健診の集団健診を公募型プロポーザルで社団法人日本健康倶楽部千葉支部へ一人5500円の出来高払いで委託しました。また、個別健診は、印旛郡市医師会佐倉地区に一人8500円という金額で昨年の8月に通知しています。健診は、病気診療ではないので保険診療報酬がそのまま算定にはなりませんが、基準となる検査料技術料・診断料は決まっています。昨年7月の国の暫定版では検査項目は10項目でしたが、2月末に修正が行われ、8項目になりました。血清クレアチニン、血清尿酸がカットされ、血糖値とヘモグロビンA1Cについてはいずれかの選択となり尿検査が入りました。
 このように健診内容が全国一律ですが、価格が各自治体によって大きく異なっています。たとえば、同じ印旛地区の成田市と比較します。
 成田市は特定健診の個別健診は印旛郡市医師会成田地区と6699円で単価設定しています。
 さらに、集団健診は、これも佐倉市と同じ財団法人日本健康倶楽部千葉支部と4650円で契約をしています。個別健診で1801円、集団健診で850円もの差があります。一人あたりでこれだけの差額があるということは市全体では数千万円の違いが生じてくるのではないでしょうか? 住民負担も佐倉市は集団健診1000円、個別健診3000円ということで県内自治体の中ではトップクラスの負担の高さです。成田市は集団も個別もすべて無料です。市は2年前に集中改革プランの「受益者負担の導入」という名目で集団健診を有料化しました。結果、集団健診受診率は落ち続け、昨年の国保対象者の健診率は、12.6%という低率です。2012年まで65%にあげるなど、とうてい望むべくもありません。
 受診率を上げるには健診受診料を無料にすることが求められます。そこで以下質問します。1点目は 日本健康クラブに委託料が割高ではと質問したところ、他の自治体より高めなのは事実で、市からの付帯要求が人件費を底上げしているからとの話もありました。付帯要求の内容とは何か、また健診とは関わりない付帯要求を外し契約をすべきと考えますが見解をお聞かせください。

 2点目は 個別健診では医師会へ特命随意契約で委託をしているようですが、同じ印旛郡市であり、健診内容も同じである成田市と比較して1800円も委託費が高い理由はどこにあるのでしょうか。全く不透明な算定です。明確な説明をいただきたいと思います。

 3点目は、昨年の8月に市は各医療機関に健診単価を8500円として通知していますが、その後の検査項目の削減、特に血糖値とヘモグロビンA1Cの選択によって検査料は減額しているはずです。単価の差額分についてはどのような取り決めになっているのか、さらに、来年度以降の委託料については減額も含めて精査していくことを求めます。見解をお聞かせください。
4点目は 今後は委託単価の透明性と同時に引き下げの努力を行い集団健診や個別健診の市民負担をなくしていくよう検討を求めます。市長の見解をお聞きかせください。


*吉見字金堀地区の残土埋め立てに関して
 寺崎特定区画整理事業地から染井野へ伸びるT-32号線沿いの吉見地区で昨年から残土埋め立ての特定事業計画が持ち上がっていました。当初、事業は市内の産業廃棄物処理業者が行う予定でしたが、今年から吉見地区の寺が墓地造成を目的に行い墓地経営のコンサルタント会社が仲介をすることになりました。約6200uの面積に盛土約15000?を入れる計画です。予定工事期間は今年8月下旬から来年8月の1年間。ここに第3種建設残土を投入する予定です。
 5月に関係地区である吉見と飯重それぞれで説明会が行われ、私も飯重地区に参加し説明を聞きました。
 住民の方たちの不安は大変大きく、特に飯重地区は、飲料水、生活用水のすべてに地下水を使用していることから、残土埋め立てによる地下水汚染を非常に心配しています。
 地区の説明会では、業者側の説明に大きく4点の要望や疑問が出されました。

  1. 盛土には建設発生土の使用はやめてもらいたい。
    当初、地権者の農地を買収するときに事業者は「山砂」を使用すると説明していたにもかかわらず、実際の事業説明では「建設発生土」になっているのは矛盾している。
  2. 墓地完成後の流末処理計画で、農業用水路へ排出または地下に浸透という計画は容認できない。
  3. 当初に搬入予定としていた総量が説明段階で1.5倍になったこと、あわせて住民からの搬入量の軽減案に対して、具体的な回答が得られていない。
  4. 予定されている残土搬入業者が昨年茨城県で悪質な廃棄物処理法違反で摘発されたことから搬入予定業者を認めることはできない。

特に、4点目の問題については、業者は千葉県市原市の中間処分場と川崎市の産廃業者から排出された産廃をダンプのナンバープレートに粘着テープ等を張って細工し現場において残土と産廃を交互に埋めながら作業をしたとされています。
 5月27日に市長や担当課へ飯重地区区長をはじめとする住民の方が要望書を提出しました。要望書の趣旨は「地区では業者の説明会では納得できず、現状において特定事業計画は認められない」という内容です。
 現在は佐倉市残土条例による地区の同意すなわち隣接地主100%の同意や近隣同意という点で許可要件を満たしてはいません。
 そこで質問ですが、今後、事業者が住民に対して誠意ある説明を行うこと、住民の納得がないままに事業者がなし崩し的に事業に着手することのないよう市は毅然とした指導と監視を行うこと、さらに佐倉市の貴重な地下水が汚染されることのないように厳正な審査を行うことを求めますが見解をお聞かせください。


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プロフィール

1957年 北海道小樽市生まれ
1981年 北海道大学教育学部卒業
1982年より17年間、札幌市教員。障害者の共同作業所づくりに関わる。
1999年 佐倉市に転居。知的障害を持つ青年たちの自立支援NPOスタッフ。
佐倉市環境モニター。佐倉市陸上競技協会所属、「佐倉走る会」に参加
1期目 総務常任委員会 議会運営委員会所属 学区審議会委員
民生委員推薦会委員
《家 族》 夫 子ども(16歳・14歳)

2期目
建設常任委員会
議会運営委員会

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