工藤 啓子
KUDOU KEIKO


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12月議会質問内容  (2007年)


平成20年度予算編成方針について

 10月に18年度の決算が確定しました。そこで、私は11月に市内の3ヵ所で、「佐倉市の家計簿は?」というタイトルで議会報告会を行いました。そのときに、まず参加者の方に「市の財政は赤字だと思いますか黒字だと思いますか」という質問をしました。すると参加者のほぼ全員が「佐倉市は赤字財政だ」とおっしゃいました。その理由を聞くと「市に何かを頼めば、予算がないのでと断られたから。」「税金も国保も介護保険もあがっているから夕張みたいになったらどうしようと思っている。」「花火大会が中止になったり検診を有料化したのは赤字で苦しいからでしょ。」という答えが返ってきました。そこでできるだけ、数字を元に類似自治体や経年経過を比較しながら18年度決算が15億円の黒字になったこと、また、国の三位一体改革が市の財政に大きなマイナス影響を与えたことを説明しました。
市の予算編成方針や広報さくらを読む限りでは「地方財政が逼迫しているのだから、市民の皆さんも協力してサービス削減も甘んじて受けてほしい」という意識付けに思えてなりません。それが多くの市民に誤解を生じさせ、「なにを提案しても市は予算がないといってやらないから」と市政や街づくりに意欲的に関わる気持ちすらそいでしまっているように思えます。

そこで一点目の質問ですが、なぜ、地方の財政運営はこれほど厳しくなったのか?それを市民にわかりやすく説明することが必要なのではないでしょうか。
三位一体改革による地方交付税の削減、特別交付税も削減され、国の都合で借金の肩代わりをさせられている減税補てん債や臨時財政対策債、介護保険や国民健康保険の繰出金が増加するのは、国の責任分担を地方へ転嫁した結果ではないでしょうか。 加えて後期高齢者医療制度の発足や、障害者自立支援法の成立と度重なる福祉制度の変更でそのたびに事務事業が増え、システムソフトを変更する、しかしその経費は自治体持ちなど、理不尽な国の対応の問題を抜きにしては語れません。

 2点目の質問は財政再建という視点をどう考えるのか?特に経常収支比率の問題については、これまでの財政指標基準にとらわれていいのかということです。
発表された予算編成方針では、今後も厳しい財政運営なので、経常的経費は切りつめる、集中改革プランは断行する、補助金等は一律10%カットする、受益者負担で使用料手数料の有料化を検討する、歳入確保のインセンティブとして新規開発した歳入額は歳入所管部の歳出に当てるという対処療法に終始しているように思えます。
経常収支比率が、低いほど財政的なゆとりがあるとして80%を目安にしていますが、県内の自治体で80%をきる自治体は17年度決算で成田・浦安・袖ヶ浦の3自治体しかありません。それぞれが空港・ディズニーランド・京葉工業地域で大企業を抱えているといった然るべき理由がある自治体です。
バブル崩壊前の自治体の財政運営は、右肩上がりの「投資的経費を重視する」傾向があり、ハード面の都市整備費を生み出すことが、首長の手腕ともされました。しかし、バブル崩壊後、少子高齢化の中で、地域福祉や環境、生涯教育といったソフト面でのサービス需要への移行が求められて当然「経常的経費」は高くなります。しかし、相変わらず80%前後が望ましいとして、人件費を中心とした義務的経費の削減、福祉や教育などの市民サービスを中心とした経常的経費の削減による行財政改革を進めるのは方向として間違っているのではないかと思いますがいかがでしょうか。

 3点目の質問は、財政改革の発想の転換を求めたいということです。建設事業のための投資的経費を抜本的に見直すということを提案します。その中には都市計画道路網の見直しとして、志津霊園関連区間道路も入りますし寺崎特定土地区画整理事業における行政関連施設の設置、50億円をプールしている新庁舎建設基金の問題も入ります。
 さらに佐倉市の今後の実施計画の見直しの中で、既設の公共施設の耐用年数、立て替えではなく、維持補修をし、活用する方向での中長期的な財政計画を立てていくことを求めますがいかがでしょうか。

4点目は補助費等の見直しです。前議会でも取り上げましたが、特に一部事務組合の問題、清掃組合の今後の焼却場施設の方向性、消防組合については、市の消防団と常備消防との役割分担についても検討課題です。また、市の補助金についても今回一律10%削減という方針が出されましたが、本来的に補助が必要なのかどうかを0ベースで精査するための市民や学識の方達で構成する第3者による検討委員会を立ち上げる必要があります。

5点目としては、今後、中長期的な観点で財政的な側面からも街づくり計画を見直し、第4次佐倉市総合計画、そして実施計画策定の中に反映させていくことを求めます。
以上の提案を含めた質問について市長の見解をお聞きします。



佐倉市振興協会の解散に伴う市への影響

 19年3月31日をもって財団法人佐倉市振興協会は解散しました。
解散に当たって、銀行の借入金を精算するために市は昨年12月に第3工業団地に隣接する岩富用地約10万uを5億4500万円で買い上げました。
行政目的は、「緑地保全」です。「緑地保全」地域を岩富に設けるということは「後期基本計画」にはありませんでした。
解散に向けての借金返済のため、塩漬け土地を買ってもらいたいという振興協会の意向をうけて前市長がトップダウンで決断したことです。
もともと、工業団地造成のために確保していた土地であり、隣接してQVCという物流会社が営業しています。第三工業団地へ抜ける市道6-263号線も建設中であり、平成23年には供用開始となる予定です。
私たちは、これまで再三にわたり、振興協会の塩漬け土地の処分問題、銀行に対し市が行った借金相当分の損失補償の問題、天下りともいえる振興協会の役員理事たちの経営責任の問題、市が後ろ盾にあることで、無責任にあるいは意図的に経営が逼迫する振興協会に貸し付けを行い、高額な利息だけしっかり持って行った銀行の貸し手責任を議会で取り上げてきました。
 その時々に行政は「振興協会は市とは独立した組織であり、経営に関与できない」などの理由で明確な答弁はされず、結果的に市民の税金を使って突然の解散が示されたという経緯があります。
 今回、解散になるに伴い、市へ残余財産がすべて寄付されます。その土地は約3万uですが、売れ残りの土地なので、おそらく市が販売不能物件として今後抱えていかざるを得ません。
その維持管理にかかる費用や人的負担について再検討する必要があります。

質問の一点目ですが、民地との境界問題など、土地の譲渡に関わる事務的な作業の進捗、土地所有にあたっての行政目的やその活用計画についてお答えください。

二点目は、出資金2020万円のほか預貯金残余がどの程度になるのか、市へ寄付されるであろう残余金の扱い方についてお答えください。

三点目は、振興協会で働く職員の処遇についてどのようにお考えかお答えください。

四点目は、解散に伴って市が買い上げた「岩富用地」の問題です。
元々が第三工業団地に隣接する地域で佐倉市の都市マスタープランにも企業誘致区域として位置づけられていました。
しかし、この11月に新まちづくり3法が施行されたことから市街化調整区域になっているこの地区に企業や店舗等の建築物は原則建てられない状況になりました。今後、総合計画やマスタープランなどに位置づけを行わなければ現況のまま放置されていきます。佐倉市の資産活用の視点からも、長期的な展望をもって活用をはかるべき土地です。
市長はこの土地をどう活用していく方向なのかお聞かせください。



志津霊園問題

 9月議会で「都市計画道路勝田台・長熊線志津霊園関連区間の道路の早期開通を求める決議」が採択されました。しかし、平成16年にあげた決議にある「真相究明」「損害の回復」「説明責任」そして「最小の経費で」という内容から明らかに後退していることから私たち市民ネットワークは反対を致しました。
特に昨年の8月以後、交渉決裂状態となっている本昌寺との関係については全く説明責任が果たされていません。平成15年5月に結んだ「基本合意書」をないがしろにするような要求を寺側から突きつけてきた事に対しての明確な説明が執行部からない中で単に「早期開通」をもとめることは寺への妥協もありうるということを意味します。平成19年の2月議会で前市長が本昌寺との交渉において「過去の事務処理の誤りを直さなければいけない。本昌寺にもわけを話してこれは間違った事務処理だからきちんとした形でやらせて頂く。こういう手間と暇がまだ必要になってくる」と答弁しています。
間違った事務処理の内容はなにか?きちんとした形でやるとは具体的にどういう事なのか?寺が納得しない内容とは何か?を明確にしてもらいたいと思います。
また「これまでの方法をリセットして、あらゆる手段を検討し毅然と対応する」という蕨市長の決意の具体的な方法をお聞きしたいと思います。

  1. 平成15年5月の「基本合意書」について、蕨市長は内容をそのまま踏襲していくつもりなのでしょうか。特に、代替地及びその造成計画に対しては内容変更の考えをお持ちかどうかお答えください。
  2. 11月29日に副市長が本昌寺を訪ねたという件についてですが、午前中の答弁にありましたので状況はわかりました。昨年8月の前市長とのやりとりから一歩も進んでいないということです。そこで市長が直々に訪問をして嶋田組の件については再考を求め、その結果によって今後の進め方を決めるということはわかりました。そこでお聞きしますが、本昌寺側が再考つまり妥協する目算があるとお考えなのかどうか?本昌寺からの返答をいつまで待つおつもりなのか?本昌寺からの返答には期限を区切って次の交渉のステップを踏むべきと考えますがいかがでしょうか。
  3. 他の4ヵ寺とはその後どういう話しあいになっているのかお答えください。
  4. 単に早期開通ということであれば寺の要求に妥協すれば早いわけです。本昌寺との間の6項目の課題の中で妥協も視野に入れたお考えがあるのかどうかお答えください。
  5. あらゆる手段の中に「土地収用制度」という方向も含めて検討しているのかどうかお答えください。
  6. 午前中に、都市計画法上の都市施設として決定しているので県との協議中との答弁がありましたが、、志津霊園関連区間道路は一度都市計画道路の国庫補助事業が取りやめになっているはずです。再度都市計画事業の認可や承認を取るということなのかどうか、県との協議の内容についてお答えください。


障がい者の庁内就労及び一般就労支援について

 ちょうど1年前の12月3日、国連で「障害者権利条約」が採択されました。日本政府は今年の9月29日に国連本部において条約内容の承認と尊重の署名手続きをおこないました。今後は現行の国内法が、真に障がい者の権利の確立、障がい者の自己決定権が尊重されるものになるように見直しを行い、批准に向けて取り組んでいくことを求めていきたいと思います。

 10月25日に市長、担当課である職員課、商工観光課、障害福祉課も交えて、障がい当事者とその親たちとの間で障がい者の就労に関する話しあいの場が持たれました。

佐倉市役所内の障害者雇用率は法定雇用率の2.1%を充たしていますが、知的あるいは重度の方は雇用されてはいません。

従来の制度の下では、知的あるいは重度障がいの方のほとんどが福祉的就労といわれる小規模作業所や入所あるいは通所更生施設に通っていました。自立支援法施行後は、それら施設はあくまでも支援施設としての位置づけとなり、いずれは、一般就労へとつなげていくように方向づけられています。
しかし、56人以上の企業を対象にした法定雇用率1・8%の達成度合いを県内でみれば、前年度比よりわずかに上昇しているとはいえ1.50%と全国平均より下回り、都道府県順位では38位です。しかも、法定雇用率を達成している企業の割合は45%と前年より逆に0.6%減少しています。 特に印旛管内の管轄である成田ハローワークでは、さらに達成率は低く、法定雇用率は18年度1・19%、達成企業も37・4%で、県内で下から2番目という結果となっています。

 千葉県庁では一般就労へ結びつけるための庁内就労として、昨年、モデル就労事業を行い、今年は嘱託職員として5名の採用を行いました。5名のかたは全て知的障がい者で3名は重度、2名は中程度と判定されている方達です。担当窓口は職員採用ということで総務課が行い、そこに、健康福祉部と商工労働部が連携する体制を取っています。
県内では、我孫子市において県庁と同じように嘱託職員として採用をし、就労経験を積んだ上で、一般就労へとつなげる取り組みを18年度からはじめています。
さらに、無料職業紹介所において、独自に障がい者雇用の窓口を設け、ハローワークとの連携の中で、我孫子市周辺や都内へも障がい者の就労の場を開拓し、紹介や相談業務を行っています。就労に当たっての具体的支援として、保健福祉部内にジョブコーチ担当職員を2名配属し、職場との橋渡しをきめ細かく行っているようです。
また柏市でも、知的や精神障がいの方たちの職場実習事業として臨時職員として期間を決めて雇い、一般就労へ向けてのステップアップ事業として実施し、一般就労後は市内の障がい者施設に委託してジョブコーチを派遣し、職場定着の支援を行っています。

私は、市内の当事者団体の方たちと共に、11月5日にそれぞれの自治体を訪問し、我孫子市は担当課である商工観光課・生活支援課、柏市は障害福祉課の職員や委託先のジョブコーチから内容のヒアリングとそれぞれの取り組みの様子を現地見学させていただきました。
いずれの自治体もこれまでの福祉的就労から一般就労への橋渡しを自治体が率先して行っていこうとする積極的な姿勢が感じられました。

 そこで、佐倉市の今後の方向性についてお聞きしたいと思います。
9月議会において、「モデル就労事業については市の非常勤職員としての雇用の可能性を庁内で検討中である」との答弁がありました。
その答弁を前提として以下提案を含めた質問をいたします。

  1. 障がい者就労、特に知的障がい者の庁内就労に関しての具体的検討の進捗状況についてお答えください。
  2. 10月25日の話しあいの席上、庁内で横断的な検討をするため「研究会」の立ち上げが市長からも提案されました。そこで「研究会」のメンバー構成やあり方について具体的な方向性を示して頂きたいと思います。
  3. 一般就労へ向けての職場実習を積極的に市内事業所に働きかけて頂くと共に、そのための連携を商工会議所や工業団地連絡協議会等と早急に行って頂きたいと思います。
  4. 一般就労へつながる庁内就労や職場実習になるように佐倉市自立支援協議会との連携の中でジョブコーチ制度の導入についても具体的に進めていただきたいと思います。
  5. 地域職業相談室においての職業相談や情報提供の方向について、ハローワークと連携を取りながら行うことを求めます。
  6. 先に事例を挙げた我孫子市や柏市の他にも野田市、流山市など佐倉市と同規模の自治体においてそれぞれ障がい者就労支援に関して独自の取り組みを行っています。
    それらの先進事例の研究と共に課題の整理を行い佐倉市としての独自の就労支援策を早急に検討して頂きたいと思います。



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プロフィール

1957年 北海道小樽市生まれ
1981年 北海道大学教育学部卒業
1982年より17年間、札幌市教員。障害者の共同作業所づくりに関わる。
1999年 佐倉市に転居。知的障害を持つ青年たちの自立支援NPOスタッフ。
佐倉市環境モニター。佐倉市陸上競技協会所属、「佐倉走る会」に参加
1期目 総務常任委員会 議会運営委員会所属 学区審議会委員
民生委員推薦会委員
《家 族》 夫 子ども(16歳・14歳)

2期目
建設常任委員会
議会運営委員会

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