工藤 啓子
KUDOU KEIKO

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6月議会(討論から)  (2006年)

発議案第1号 教育基本法改正案の廃案を求める意見書に賛成の立場から討論を致します。

 市長も教育長も教育現場において、直接、生徒指導をされたご経験がおありです。
 教育基本法の改正については、「教育の荒廃」「公共心の欠如」を理由に語られますが、この改正法案によって、問題行動を通して自己主張する子どもたちの何を変えることが出来るとお考えでしょうか。
 万引きや恐喝、家出や深夜徘徊を繰り返す子どもたち、教師に暴言をはき授業妨害を繰り返す子どもたちは教育基本法を変えることで変わるのでしょうか?
 一度でも、彼らの生活に踏み込んで真剣に向き合う経験をされた方なら、問題の本質はそこにはないことはわかっているはずです。生徒の家族、その家族を取り巻く社会的経済的な環境、問題の根の深さに学校教育の範疇を越えた社会のひずみを感じていたはずです。
子どもが子どもとして大切にされてこなかったそんな背景にぶつかったはずです。むしろ現行教育基本法における教育の機会均等の原則が守られず、教育の目的を「人格の完成」ではなく、国家の発展に役立つ「人材の育成」へと曲げて捉えられてきたことの結果とみるべきです。

 市長や教育長は、様々な課題を抱え、支援を必要とする子どもたちに寄り添い一人一人を大切にする取り組みをしている中学校が現に佐倉市内にあるのをご存知でしょうか。先生方は、教科研究のための空き時間を削り、交替で子どもたちに関わり、個別の補習授業や相談活動をしています。教室には入れなくても、学習の機会をしっかりと保障されているのです。「どんな子も引き受け、認め、学習権を保障する」これが公教育のあるべき姿ではないかと思います。
このような現場の努力を見ずして、なぜ、今、教育基本法の改正なのか?ということです。

大きなポイントは、2点です。1点は教育基本法第2条教育の方針の変更にあります。憲法9条2項を変え、軍隊をもつ国となるために、無条件に国を愛することをひいては国家体制の維持のためにたたかうことを善しとする思想教育の必要性です。
2点目は、第10条2項の教育行政の権限を制限する条項、つまり「教育行政は、教育目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行わなければならない」を削除し、国や行政による教育内容への介入を認めさせる必要性です。

 現行の教育基本法は崇高で格調高い理念法です。近代立憲主義に基づく教育の憲法ともいえます。にもかかわらず、変えるべきだとする議論は、あまりにも、浅薄であり、現場の努力や取り組みをないがしろにした机上の空論です。
 子どもたちの学校生活での荒れは社会構造のひずみを反映しています。その根本的な解決は教育問題としてではなく、社会問題として捉えるべきです。   
 経済的な問題を抱える家庭に対しての社会福祉制度の充実、長時間労働の結果としての育児放棄をなくすための労働環境の改善、義務教育のみならず高等教育も含めて全て無償で等しく与えられる条件整備を整える事などが先決の課題です。

 教育基本法をなぜ変えなければならないのかという本質的な議論とあるべき教育の未来像について、今こそ、教育現場、地域、家庭で時間をかけて話し合われるべきです。
 従って、教育基本法改正案については一度白紙に戻し、充分な議論を尽くすべきとものと考え、廃案を求める意見書に賛成致します。


. 少数意見報告書

平成18年6月16日

佐倉市議会議長 檀谷 正彦様

提 出 者  総務常任委員 工藤 啓子

賛成委員  総務常任委員 児玉 正直

少数意見報告書

 平成18年6月16日開会の総務常任委員会において留保した少数意見を佐倉市議会会議規則第97条の規定により報告します。

1. 議案番号及び件名
    議案第3号 佐倉市税賦課徴収条例の一部を改正する条例制定について
          
2. 意見の要旨
  議案第3号は、委員長報告では採択でしたが、反対の立場で留保した少数意見を報告します。
 議案の主な内容は、これまで3段階の累進課税であった個人住民税を一律に10%として徴収し、市税と県税の割合がこれまでの7対3から6対4の配分となること、さらに個人住民税の定率減税の廃止、地震保険控除の創設、たばこ税率のひき上げを行うというものです。地方税をフラット化して所得税を調整する方法が取られたことにより、表面的には納税負担感の強い低所得者層の税率を高め、高所得者層の税率が軽減されているという理不尽な思いを市民に抱かせ、市税の滞納増加や滞納整理業務の増加が心配されます。さらに、市町村へ委譲される事業が年々増加しているにもかかわらず、県税の比率が高まっている問題を指摘し、説明を求めましたが、明確な答弁はありませんでした。
 三位一体改革で矢継ぎ早やに行われた税制改悪により、低所得者や高齢者への税負担が増しています。今年4月からの住民税の老年者控除廃止の影響で「暮らしていけない」という高齢者の訴えや問い合わせが各市町村窓口に殺到しています。
 議案に賛成した議員からも「年金額が同じなのに納付税額が2倍3倍に跳ね上がったのはなぜか」という市民の声が寄せられていると報告されました。
 さらに、委員会の中では議案に対しての明確な賛成意見を聞くことは出来ませんでした。
 よって、この税制改定は「仕事は増やすが財源は減らす後は市町村の自己責任」という国の財政難を地方へつけ回す責任転嫁ともとれる内容であると判断し、反対いたしました。委員会において少数否決となりましたが、佐倉市議会会議規則第97条に基づいて、少数意見を報告致します。



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プロフィール

1957年 北海道小樽市生まれ
1981年 北海道大学教育学部卒業
1982年より17年間、札幌市教員。障害者の共同作業所づくりに関わる。
1999年 佐倉市に転居。知的障害を持つ青年たちの自立支援NPOスタッフ。
佐倉市環境モニター。佐倉市陸上競技協会所属、「佐倉走る会」に参加
1期目 総務常任委員会 議会運営委員会所属 学区審議会委員
民生委員推薦会委員
《家 族》 夫 子ども(16歳・14歳)

2期目
建設常任委員会
議会運営委員会

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