| 始めに、民主主義とはなにかという問題について私見を述べます。
数の力に任せ、多数決により物事を決めることが民主主義ではありません。大多数の意見が物事の方向を決めていっても少数意見をいかに尊重するかが民主主義の試金石といわれます。少数者の意見、少数者の権利を顧みず多数の力でものごとを押し通そうとする時に権力の暴走が始まります。今の時代状況に私はその前兆を感じています。
市長は昨日、「新自由主義とは何かわからない」というご発言をされましたが、新自由主義とは、種々の規制をはずし、市場原理にまかせた自由競争を促すことで、経済が活性化するという論理であり、少数者や弱者が切り捨てられ、結果として社会経済的に淘汰されていくことです。
2月10日に衆議院へ「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案」別名「市場化テスト法」が提案されました。「指定管理者制度」の次は「市場化テスト」の導入と公的な仕事そのものを民間へ委ねるという法案です。地方自治体には条例で同様の仕組みを整備して導入するよう求め、法案には入札対象として戸籍関係の窓口業務がもられています。
市場原理と自由競争は一体ですから結果として激しい競争社会へ突入していきます。公平に競った結果ではなく、はじめからスタートラインが違うところに、競争を持ち込み、社会的弱者やハンディのある方、差別されている方たちが容赦なく振り落とされていくという弱肉強食の世界です。数%の勝者と90%以上の敗者で構成される社会になります。その典型がアメリカです。人口の1%が国富の半分近くを占め、乳幼児死亡率は高く国民の13%が日用品も買えないほどの貧困層です。
格差を広げず社会の安定と秩序を保ちセーフティネットを構築すべき政府や自治体はその機能を自ら進んで弱体化させています。介護保険法改悪 障害者自立支援法の成立 自由診療をみとめる医療制度改悪 低所得層ほど増税になる税制改悪、国から地方へと体のいい言い回しで国の仕事を地方へ回し、財源も十分確保されず結果地方自治体が社会保障費や教育費まで削らざるを得ない財政状況に陥るという状況。国の財政危機をあおる一方、米軍支援やイラク派遣に莫大な防衛費を投入し、アメリカの赤字を補うために日本国民の金融財産を流用している実態は意図的に報道されず国民には知らされていません。
その状況の中で住民の暮らしを守る自治体は何をすべきかが問われています。自治体の施策は国の政策のミニチュア版であってはなりません。市町村合併も集中改革プランも総務省のシンクタンクからの学識経験者を頼り、施策の中身や住民の視点に立った議論はなく、結果的に事務局提案にお墨付きだけを与える諮問機関や協議会でした。市場原理や競争主義、特に今回の人事院勧告で公務労働の中にとり入れようとしている成果主義も総じて、単なる対処療法でしかあり得えません。一次的に効いたとしても、体全体は衰弱し抵抗力がなくなっていきます。保守の方々がよく口にする「国を愛する」と本気で考えているのなら、今の市場原理主義をやめ、所得に応じた累進課税と富の再分配、次世代を担う命と暮らしの再生産活動が十分に行えるだけの社会保障制度を充実させることが求められているのではないかと考えます。
質問の一点目です。「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案」別名「市場化テスト」への対応についてどのように考えているのかお聞かせ下さい。
2点目ですが、公的サービスを民間開放することによってサービスは民間によって提供される商品と位置づけられます。商品は購入できる資力によって決まり平等な社会保障をうけるべき住民の権利ではなくなっていきます。公的サービスの民間開放は基本的人権を保障すべき地方自治体の責任放棄を意味すると考えられますが市長見解をお聞かせ下さい。
3点目は公務労働の質の問題です。昨年の人事院勧告により、職員に成果主義と査定による給与格差の導入をはかることが提案されています。この提案は利潤追求の民間企業とは違う公務労働の質的な差を理解していません。公務労働の本質とは何か、市長の見解をお聞かせ下さい。
国民健康保険税の税率の見直しについて
国民健康保険税が払えなくて保険証を取り上げられると、窓口で10割負担を強いられる資格証明書が渡されます。病気になり、やむなくお金をかき集め10割を窓口で支払っても7割が戻ってくるわけではなく、それまでの滞納分を差し引かれ手元にはほとんどお金が残らないという状態です。日々の生活に事欠く状態であれば少しくらい辛くても医者にはかかれなくなり、結果、病状は悪化し、手遅れになります。ここ数年間に全国で死亡事例が11件報告されています。しかし、これは氷山の一角ではないでしょうか。
今佐倉市には滞納により資格証明書を発行している件数は860件あるということです。
市長は税の滞納は公平さを欠くと表現しますが、払えるのに払わない確信犯はほんの一握りのはずです。滞納者の所得区分をよくお調べになってもらいたい。多くはリストラなどにより退職や転職を余儀なくされ払えなくなった人たちではないですか?
この値上げで年間6億2800万円の増額になるということですが、値上げによる影響は低所得者層ほど厳しいのです。
例えば4人家族で40代の親と子ども2人の世帯で年間所得が150万円のところは見直し後の上昇率は約18%、年間所得450万円は約14%、さらに年間所得800万円を超える層は既に法定限度額61万円に達しているため影響なし。特に今後増えていく退職者で年金受給者層2人世帯にとっては平均して15%〜18%に及ぶ増加率となり、苦しい年金生活にさらに追い打ちをかけるような増税となります。佐倉市の国保加入世帯の所得階層別世帯割合をみると、年間所得700万円以下、いわゆる中流以下の世帯が94%を占めています。うち200万円以下の低所得者層は60%となっています。
国保税は低所得者層にとっての所得再配分による社会保障制度の重要な柱なのです。国民健康保険制度は拠出主義による相互扶助でなりたつあるいは公平な負担を求めるというこれまでの市長の見解は、言い方をかえると「払えないものは医療制度の恩恵にあずかれなくても致し方ない」ということになりませんか。市長は、憲法25条にしめされている社会保障制度の根源的な意味をどう理解されているのでしょうか。
確かに現行の状態では法定外繰り出し金を入れないでの赤字額が4億5000万円となります。しかし、法定外繰り出し金を行っていない自治体は平成16年度県内の33市の中で9市のみです。他の24市は一般会計の中で法定外繰り出し金を計上し被保険者への負担を軽減するために国保税の体制を支えています。
この違いはなにか。ひとえに市長の社会保障制度に対する理解の違いではないかと思います。今回の値上げにより県内各市の保険税の賦課状況を比較すると、一人あたりの調停額では白井市についで県内2番目の高額な税、一世帯あたりで比較しても県内7位というありがたくない数値がでています。佐倉市は低所得者層や高齢者に配慮のない冷たい町とうつることでしょう。
- 今回の見直しにあたり2回の協議会が開かれましたが、その中で十分な議論が尽くされたのでしょうか。被保険者の状況をどれほど委員各位が把握されていたのか疑問が残ります。特に滞納者の現状についての分析が行われていないために値上げによる滞納の増の問題だけがクローズアップされ、資格証明書による医療機関への受診控え等全国的にも問題になっている点について十分な議論が尽くされたとは思えません。2回の会議で値上げの決定は拙速ではないかと思われますが見解をお聞かせ下さい。
- 今回の税率の見直しは、所得割の上げ幅より、均等割や平等割の上げ幅を大きくしたことが特徴です。担当の説明は、応能と応益を50%に近づけることが理想といいますが、これはまったく法的根拠がないことです。確かに地方税法の703条の5項に保険税の減額の割合を定める規定で触れられてはいますが、決して割合をフィフティフィフティにせよという話ではありません。国からのペナルティもなしです。ならば佐倉市は低所得層や高齢者への配慮を前面に応能負担率を上げ応益負担率を下げることで足りない分の補填をすべきであると考えます。
他市の事例を見ていくと所得割の税率が佐倉市は平成17年度18位、一位の銚子市は11.0%の所得割率です。応能負担を増やす方向で見直すべきと考えます。さらに今年度の通常国会においては法定上限額が介護分1万円上がり、62万円となる予定で議論されています。今、拙速に値上げをするのではなく、一年間の議論と国の経過を踏まえて対応すべきと考えます。
市長の見解をお伺いします。
土地区画整理事業について質問します。
寺崎特定土地区画整理事業は、平成26年3月事業終了予定ですが、以下の点で終了が危ぶまれる状況にあると考え質問致します。
一点目は、事業施行にかかる総事業費約130億円のうち保留地処分金が約110億円を占めています。これはu単価を平均11万4千円と計算した時の値です。ところが平成17年度の公示価格でJR佐倉駅から760bの表町の地価はuあたり7万2千円、同じく駅から1.1qの鏑木町は6万6千円です。平均してどう高く見積もってもu7万円程度の地価にしかなりません。ということは市が取得予定としている行政文化施設の保留地部分も含めてすべて売れたと仮定しても、約9万6000uの土地代は70億円弱にしかならないわけです。この約40億円の赤字を都市機構はどこで埋めようとしているのか市はこの状況をどう把握しているのかをお聞かせ下さい。
2点目は、都市機構が都市基盤整備公団から衣替えをしたときに公式見解として「平成25年までにニュータウン事業を終わらせる」としていることです。ところが、底地が保留地と機構の換地が半々で20年間の借地契約を大型ディスカント店ベイシアと結んでいます。保留地を貸し付けるという方法は進出企業側の大型ショッピングセンターの意向でそうせざるを得なかったものと思われ、全国的にも岩手県の盛岡でイオンの進出に際して同様の方法をとっています。売れない保留地問題は、保留地の地価の下落と合わせて、事業資金の調達を危うくし同時に期限内では終了しないことを示しているのではないかという疑問です。
3点目は、市の行政文化施設予定地です。前回の質問で市長は電子自治体構想のなかで新たなセンターの創設を示唆するような答弁をされました。また、ハコモノです。しかも、土地代だけで実勢で見積もって20数億円、予定価格では35億円の土地代に建物の建設費を入れたときには50億円を越える税が投入されることになります。しかし、これは今後5年間の政策的経費の実施計画には計上されていないので、どこから捻出するつもりなのか疑問が残ります。庁舎建設基金をここに流用しようということなのでしょうか。1点目の問題点であげたように保留地がすべて処分されても40億円の赤字、さらに市としてこれ以上の財政負担ができないとなればさらに20億円以上の赤字、加えて借地契約の分を差し引くとこの事業は70億円近くの事業赤字が見込まれると思います。機構との再度の見直しの時期、市としての方向性を示してもらいたいと思います。
4点目はこれらの赤字に関わる負担金を当該自治体に要求されることはないのかという疑問です。都市機構の中期目標中期計画を読むと赤字解消に向けての大胆なスクラップアンドビルド、徹底した企業化路線が貫かれています。大きく4点の路線転換です。一点目は徹底した都市再開発重視の構えであり、2点目は事業主体を機構が担うのではなく民間の後方支援やコンサルタントに徹するとしている点、3点目は既存の開発事業も赤字の大きいものは撤退も視野に重点主義を貫くとしている点、4点目はリスク管理を徹底して地元自治体などにそれ相応の負担を負わせるという考え方が示されている点です。特に4点目は、自治体と旧公団などとの協定書をもとに保留地処分のリスクを自治体に負わせるという例が常滑市などの事例でも見られます。新たな負担が生じる可能性についてお答え下さい。
5点目は前回12月議会の部長答弁で都市機構との協議で工事完了が3年繰り延べになる旨の話がありましたがその具体的な協議内容や工事の進捗について一切議会へ報告がありませんでした。その理由と協議がいつどのような形で行われ、どんな確認がなされたのかをお答え下さい。
6点目は以上1点目から5点目にあげたように事業における赤字が確実であり、事業完了予定の25年度までには精算が終わらない区画整理事業である実態について地権者や土地区画整理審議会に正しく説明や報告がされているのかどうかお答え下さい。
土地区画整理事業における市の負担金および助成金について
1点目は 平成14年10月に現都市機構と結んだ事業変更施行規定の第2章費用負担の第6条1項に公団法第45条第2項の規定による地方公共団体の負担金が記されていることです。この負担金はいわゆる公共施設管理者負担金とは違い、事業をすることで当該自治体が利益を得る場合、利益となる限度に応じて旧公団、現機構と協議をして負担額を決めることになっています。現在、1項に関わる負担金は求められてはいないと担当課は答えていますが、今後、大幅な赤字が見込まれる事業の見直しの中で改めて求められることがないのかどうか、また、その件に関わる協議や協定書などが存在していないのかどうかお聞きします。
2点目は佐倉市の土地区画整理事業に対する助成金のあり方について
現在、佐倉市土地区画整理事業の助成に関する条例施行規則3条の3項で開発業者が当該区域の3分の1以上所有している場合助成対象からはずすといういうことになっていますが、この項を削除し、第4条の3項を修正し有効幅員8b以上の道路歩道部分の用地取得費相当額の2分の1を助成すると改める内容です。
これにより該当事業は今年度、井野東土地区画整理事業で約5700万円の助成、今後は井野南土地区画整理事業に助成が検討されるということです。担当課は都市計画区域内の公共施設の整備改善に営利目的の民間業者と一般地権者を区別する必要はないということから改めるとのことです。しかし、現在の市の財政事情から考えてもそこはあえて区別して「民間でできることは民間で」という行革路線を貫けばよいのではないかと考えます。
質問の一点目は福祉や教育のサービス削減には「官から民へ」の論法を使い民間業者に対しては「公共施設の改善は官の仕事だから」と新規に補助金を出すのは一貫性に欠けてはいないかということです。
2点目は、井野東も井野南も同一業者が開発している区画整理事業です。井野東は当該業者が開発面積の約60%を所有しています。平成10年に営利企業の開発と区別をつけると判断した状況と現在、何が変わってきているのか、規則改定をするに至った背景と理由は何か。特定の業者への援助と取られかねない税金の使い方です。市民に疑念を抱かせないような明確な改訂理由をお聞かせ下さい。
下志津畔田の土地購入について質問します。
市の緊縮財政のしわ寄せが、福祉や教育費の削減に繋がっています。これ以上福祉予算を削らない、教育費にしわ寄せをさせないためにも一部の企業を利するような契約は避けるべきです。
従って、下志津畔田の取引額は4億5000万円から特別土地保有税分の3億円を差し引いた1億5000万円を上限とすべきです。
下志津畔田の土地は農地と山林を含めての西部自然公園構想の中で、市が農地部分を買い取り山林部分を無償譲渡ということですから、「山林部分だけいただきます」ということにはなりません。農地と山林は一体のものとして自然公園が成り立つからです。切り離しての扱いは、平成19年7月13日まで、大林組に対して特別土地保有税の猶予を行った理由の正当性を欠くことになります。従って、大林組があくまでも架空の農業生産法人を理由に実勢価格の3倍以上もの金額を要求するのなら交渉に当たっては、「大林組がこれ以上価格を下げないというのなら仕方ありません。他へ売るというのなら売りなさい。その代わり山林はいらないから3億円の猶予分の税金を払いなさい。」というスタンスをとるべきです。12月議会の部長答弁も土地保有税との関係を踏まえて交渉すると答えています。交渉のスタンスについての市長の見解、さらに債務負担行為の期限が3月であることから今後の交渉を進め方についてもお答え下さい。
最後に直弥地区の問題です。
現在、開発業者側は予定地内の地権者から土地を買い取り、あるいは借りるなどして林地開発の段取りを着々と進め、浸透池の造成のために土質調査ということでのボーリング調査を4回にわたって行っています。その間、区長をはじめ、地区で埋め立てに反対する人たちは、署名1810名分を市長へ提出し、要望書を出すなど行政へ働きかけ、さらに業者からの一方的な協定書案を認めない、話しあいにものらない等対抗策で頑張っていました。
ところが今年1月10日に、開発予定地内の半分近くを占める土地が国税庁の公売にかけられ、予定価格の10倍を超える金額で当該業者が落札してしまいました。もちろん地区の反対運動をされている方も相当の金額で入札に望んだのですが結果的に業者に取られてしまいました。現在は、林地開発の申請書が、県の農林振興センター預かりになっています。しかし、この土地の買い取りによって状況が急展開していくおそれがあります。
佐倉市には残土条例があり、最終的には、地区の人たちが同意をしないことで開発を断念させることは可能です。
市長は、9月議会において下志津畔田については、環境保全を名目に大林組と実勢価格の3倍を超える高値で交渉をする一方、直弥は谷津環境指針の対象外の地区だから関与しないという姿勢でした。しかも、こちらが言ってもいないのに「買い取りの要求か」という正反対の解釈をする一方で、開発業者と日々対峙する直弥区の住民の生活状況に対しての思いがまったく感じられない内容でした。直弥地区の問題は、環境保護の問題ではなく、住民の生活権に関わる問題です。
地区には、県内のみならず全国的に養鶏のもととなる種鶏卵の生産場があります。鳥インフルエンザが深刻な問題となっていますが周辺環境の悪化に伴い、万が一にでもこの場で発生したなら大変な事態が想定されます。さらに、林地開発にともなう工事車両の増加や桜谷谷津で農業をされている方たちへの地下水汚染の心配など生活に関わる諸問題が生じます。谷津環境保全指針の対象であろうとなかろうとそこで生活する人たちにとって多大な影響を及ぼす開発に対しては業者・地権者・市の責務を明確化していくことが大切です。
また、県はこれまで森林法の林地開発許可の運用を「要綱」で行ってきましたが全国の先進地である香川県、鳥取県、長野県などの条例を参考に改めて条例化の検討をしていると聞きます。森林法10条の要件も林地開発の適正化に向け、より強化をしていく方向です。県との連携を取りながら地元の方たちの生活が脅かされることのないよう対応をはかって頂きたいと思いますが市長の見解をお聞かせ下さい。
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