| 市民ネットワークを代表し、平成17年度佐倉市一般会計補正予算議案第1号、障害者自立支援法に関わる条例改正及び制定についての議案第7号と第9号、佐倉市農村集会施設設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例制定議案第10号、佐倉市道路線の認定に関わる議案第12号第13号、平成18年4月1日からの指定管理者の指定に関する議案第14号から22号まで、陳情第26号第29号について委員長報告に反対の立場で討論致します。
はじめに、議案第1号平成17年度佐倉市一般会計補正予算中、指定管理者制度に関わる債務負担行為及び議案第14号から第22号の公の施設の指定管理者の指定についてです。これら議案について、経費削減を先行したまちづくりの理念なき「民営化」である「指定管理者制度」の導入と捉え、一括して反対致します。
まず、議案審議においての問題点を指摘します。各委員会において、選定に関わった委員や選定過程についての充分な資料提供がなされず、「ホームページに掲載ずみなのでご覧頂いているはず」という答弁がありました。議案審査に関わる詳細な資料を提供する義務をもつ執行部としての真摯な姿勢に欠けています。
今後このようなことのないように詳細でわかりやすい資料の事前提供を求めます。また、議案の内容が担当の部を横断するのであれば必ず関係部署が審議の場に同席することを強く求めます。
議案の内容についてですが、指定管理者制度は、「経費削減」と「市民サービスの向上」を目的に導入を行うという執行部の説明は、選定過程における市民への情報開示の不十分さ、公の施設としての設置目的や役割について充分な議論のない決定方法、現在請け負っている方たちの雇用問題への配慮不足など大きな問題点があります。
大幅に経費を節減することはそれだけサービスを削ることに直結します。たとえば自転車駐車場は、昼間の10時から4時の間、管理者を配置しないことで人件費の大幅削減を計ることになりました。選定委員会においても無人になる時間帯の事故やトラブルへの対処に不安が残るとの意見が付されています。
更にこれまで請け負っていたシルバー人材センターは、市内の高齢者雇用の重要な役割を担っていました。今後の高齢化社会に対応するためには高齢者の雇用の確保や生き甲斐づくりが課題です。佐倉のまちづくりという視点にたった時、年間300万円程度の削減で天下りの役員が多くを占める社団法人に仕事を任せるという判断は間違いです。
ミウズは、「男女平等参画社会」の実現へ向けての市の重要な施策拠点になるべき使命を持っています。申請中で団体活動実績のないNPOにその責務を担わせることは担当課としての責任放棄と言えます。
岩名運動公園はじめ市内スポーツ施設の管理運営を請け負う佐倉市振興協会は、これまでも管理をしていた団体です。今回年間数千万円にのぼる大幅な経費削減を公園の樹木管理を業者ではなく、直営で行うことで賄うとのことですが、それが可能ならば、なぜ今までしてこなかったのかということです。恐らく、雇用者の労働条件の悪化や大幅な賃金の削減が組み込まれていると思われます。
草ぶえの丘は、市民のリフレッシュの場として、市内のNPO団体などが運営に自由に参画でき、農村と都市住民の交流や自然体験の場としての役割を担っています。ただ入場者をふやすレジャーランドではない教育的効用が目的の施設です。その施設運営に民間の株式会社が適当かどうかの議論が足りません。
佐倉の今後のまちづくりにおいては、公の施設が高齢者の雇用や市内雇用者の労働と生活の安定にどう寄与し、市民が主体的に施設運営に参画し、だれもが自由に集えるよう社会教育の場として運営されることが求められます。経費削減を先行した、まちづくりの理念なき「指定管理者制度」の導入には強く反対します。
議案第6号は佐倉市手数料条例の一部を改正する条例制定についてです。反対ではありませんが、意見および要望を申し添えます。
今年6月1日に建築物の安全性および市街地の防災機能の確保等を図るための改正建築基準法・同施行令が施行されました。佐倉市は平成16年4月に特定行政庁となり、すべての建築物の建築確認、建築基準法の許可及び認定等の事務を行うことになりました。今回の条例改正は現行で定めのない特例許可、認定、指定に関する手数料を定めるためとのことです。新たな特例許可のケースとして、建築物の建ぺい率の緩和や高さ制限の緩和などに伴う認可5件の手数料が盛り込まれることになります。今後認定基準の内規を作成するとのことですが、規制緩和によって安全面や衛生面等支障がでることのないようにまた運用の段階でいくらでも裁量の幅がでてしまうものとならないよう歯止めとなる認定基準を作成していただきたいと思います。今年6月、最高裁は建築基準法違反により建築確認が取り消された横浜の地下室マンション問題について、民間検査機関の許可であっても特定行政庁としての責任はあるとの判決を横浜市に下しました。現在、耐震偽装問題が大きな社会問題となっていますが、国の規制緩和策によって市民生活に問題が起こることのないよう特定行政庁としての責任を再認識していただくよう強く要望します。
議案第7号と第9号は、一度廃案になり、10月31日に衆議院本会議で可決された「障害者自立支援法」成立に基づいて、各市町村の責務とされた市町村審査会の設置及び審査委員の報酬を定める条例改正及び制定についての議案です。
「障害者自立支援法」は10月31日に先立つ10月28日に衆議院厚生労働委員会で定率負担の軽減措置対象者に対する政府提出データや大臣、局長の答弁を巡って紛糾し、障がい当事者の反対の怒号や悲嘆の声が飛び交う中、混乱の中で委員長職権による採決という形で成立した経緯があります。この法は、「自立支援法」ではなく、「自立阻害法」だという障がい当事者の声は数の力でかき消されました。
2006年4月1日に施行であるにも関わらず、障害程度区分の認定や区分ごとの支給基準など200を越えるであろう政省令が明らかにされず、当事者は大変な不安を感じています。特に今回の議案に関わる審査会においてADL(日常生活活動または日常生活動作)障害程度区分については、全国のモデル事業において、精神障害や知的障害の障害特性になじまず、必要な支援サービスの決定に問題があると指摘されています。多くの障害当事者の実態に即した支援ではなく、介護保険との統合を視野に入れた乱暴で拙速な法であり、それに基づく条例であることから認めるわけにはいきません。
議案第10号 佐倉市農村集会施設設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例制定についてです。弥富の農村婦人の家と和田ふるさと館の農産加工実習室の使用料を有料にするというものです。
農産加工実習室の設置目的は条例第2条で「農村地域の生活環境の整備及び都市との交流を図るため」と明記されています。
農産物の加工や味噌作りなどを通し、都市部の人たちとの交流の場として活用され、特に、農村婦人の家は地元の管理運営協議会が管理し、利用者を増やしている実績があります。
ところが、今回の有料化は、本来の施設の設置目的について充分な検討がなく、単に、貸し館的に受益者負担として電気代とガス代に見合う分を使用者から徴収しようとするものです。農業施策である都市との交流の実践の場として利用する施設であることを改めて確認し、有料化はせず、より利用しやすい施設となるように施設運営に力を注ぐべきです。
議案第12号13号は、佐倉市道路線の認定についての議案です。臼井地先3−568号線及び3−569号線をそれぞれ市道として認定するものでいずれも開発行為に伴い佐倉市宅地開発指導要綱において公共公益施設として開発事業者より今年度9月に市に帰属されたものです。昨年から数回にわたって、建設常任委員会において、行き止まり道路や区域内でのループ状道路で、開発区域外との接道が一カ所しかない道路については、開発許可の段階で都市部と土木部の協議のもと、原則的には認めない指導を行うよう求めてきました。
開発区域内での地震や火災等の発生時において、緊急車両や救急車両の通行や住民の避難誘導に支障が起こる可能性が高いことから、仮に車道が整備できなくても、避難経路として区域外と接道する通路を設けることも求めてきました。
今回、道路認定においてそのような取り組みが見られませんでした。さらに、議案審査にあたっては、道路認定は、土木部所管であり、開発行為における認定は都市部の所管であるという従来通りの悪しき縦割り主義から脱しない事例であると考え、反対致します。今後、開発業者への指導において、佐倉市宅地開発指導要綱を見直し、原則として行き止まり道路やループ状の道路を認めないという一項を付け加え、開発協議の段階での道路の形状について協議する際には、土木部と都市部が共同で事務にあたるよう求めます。また、道路認定の審議にあたっては都市部も同席することを求めます。
次に陳情第26号庶民大増税の中止を求める陳情についてです。12月15日に自民公明の両党は2006年度の与党税制改革大綱を決めました。そこには、定率減税を2007年に全廃、しかし、法人税は延長というまさに「大企業優先で、一般のサラリーマン家庭には冷たい」方向性が示されました。景気対策として1999年に導入された定率減税ですが、1998年度と2004年度を比較して全企業の経常利益は倍増しているのに法人税収は横ばいで、逆に、全産業の平均現金給与総額が10%近く減るという結果が新聞に掲載されていました。
税の累進課税性を弱め、低所得者ほど負担を強化するという改悪は税制の本来の機能である所得の再配分機能を失わせ、社会的な経済格差を加速化し社会全体のセーフティネットである社会保障機能を失わせていくことになります。
以上の観点から、陳情第26号庶民大増税の中止を求める陳情は採択すべきものと考えます。
陳情第27号は志津霊園問題の早期解決に関する陳情です。委員長報告に反対ではありませんが意見を申し添えます。陳情の趣旨には賛成致しますが、要求内容において物理的に無理な点もあり、反対と致しました。
この陳情の趣旨は「道路を通すためには寺とは争わないこと」を解決姿勢として、理不尽で非協力的な寺の要求をのみ、異例の公金支出を20年以上も行い、今後も更に続けていこうとする市長の姿勢に意義を申し立てたものと思われます。財政が逼迫する中で福祉や教育費が削られ、市民サービスも削られる中で、寺への過剰な補償を中止し、正当な移転補償費用のみの支出を行うよう求めたものであり、それができないのであれば道路開通の是非も含めて見直すべきであると主張しています。この趣旨には、賛同するものです。
陳情第29号 佐倉市議会本会議の録画を再開することを求める陳情です。
地方自治法により議会の本会議は公開が原則となっています。佐倉市議会は佐倉市が情報公開条例の制定時より対象実施機関となり、会議の公開は、条例に基づき、本会議及び常任委員会も公開し、開かれた議会を目指しています。
しかし、本会議は、庁内にそのまま中継放映されている一方で、広く市民に向けてはケーブルテレビで、時間を短縮して編集した録画を翌日に放送しており、最終日の討論の部分は録画から除いて放映されています。
陳情者の趣旨は、本会議の録画は全て情報公開の対象の公文書とすべきということと理解します。条例ではCATV放送用の編集録画作成のために録画したものは、公開の対象となっていますので、編集終了後に、消去するのではなく、公開の対象として保存すべきです。点字の会議録が作成されていない現在、視覚障害のある市民にとっても重要な情報提供となります。今後さらに開かれた議会をめざすためにも、本議会の録画を保存することは必要であり、この陳情に賛成致します。
なお、10月19日付けで、情報公開審査委員からは、次のような勧告が市議会に通知されています。
「討論部分の発言内容は会議録に全文筆記で掲載されており、議会のホームページで一般に公開されていることから、条例の不開示の事項には当たらない。
会議の録音、録画のテープは、CATV放送用の編集録画作成のため、あるいは会議録作成のためのものであれば、条例に基づく開示請求の対象となる公文書である。よって、本会議の録画は、議員の発言の取り消し部分を除き、開示すべきである。」
また、二つの検討事項が要望されています。
- 議会における情報公開の取り扱い基準について、現行の条例に対応した内容に見直しを図るよう、今後、検討すること。
- 会派代表者会議及び全員協議会の情報公開については、議会運営委員会が法制度化されたように、今後、法整備が進められていくことも考えられ、条例によらずに任意に提供または公表できる範囲や体裁等について検討すること。
以上のことを、市議会はしっかりと受け止めて、早急に検討すべきです。
以上で委員長報告に対しての反対討論を終わります。
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