工藤 啓子
KUDOU KEIKO

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12月議会質問内容  (2005年)

 はじめに、佐倉市行財政運営方針・集中改革プランにおける方向性と「公の役割」「住民の福祉向上」という視点から見た課題について、大きく4点に分けて市長へ質問致します。

1、市民へ情報開示がされないままに進められる行財政改革の問題点
行財政改革の目的が「住民の福祉向上」という観点から「財政削減」へ大きく軸足を移すことで、市民サービスが矢継ぎ早やに切られていく現状にあります。
行財政改革の目的と方向性について多くの市民と共に議論することが必要であると考えます。
 行革懇話会が公募市民3名と学識経験者の計4名で行われていますが、以下の点で問題があります。
 一点目はこの場の議論は庁内の行財政運営検討委員会の事務局から提起された資料をもとに行われ、傍聴は認められていますが、資料は終了後直ちに回収されます。これまで6回の会議が行われていますが、議事録は第一回のものしか公表されず情報開示ができていません。市民へ公開し市民からの意見をフィードバックする体制になっていないという問題があります。
 二点目は事務局から提起される行革の集中改革プランは総務省が作成したものを佐倉市版に焼き直したものであり、佐倉市独自の行財政状況を分析しているものではないことです。つまり行財政改革を考えるときに佐倉市には「志津霊園問題」「寺崎特定土地区画整理事業」「振興協会への損失補償問題」という独自の課題がありさらに6月議会では「下志津畔田の土地購入と西部自然公園計画」という難題も出てきています。ここにつぎ込まれる予定の数十億の税金の問題とそれら公共事業の見直しを抜きにして、今後5年間の行財政改革は語れません。
 現在、市民にオープンにされることなく、進めている行財政改革の全容を早急に公開してもらいたいと思います。特に、行革懇話会に配布された資料及びそれに先立つ助役をトップとした庁内の行財政運営方針検討会議の会議録については議会や市民に公表すべきと考えます。市長の見解をお聞かせ下さい。

2,予算編成における部枠配分カットの問題点
 17年度予算編成において各部ごとの枠配分で義務的経費を除く経常的経費12%をカットせよと方針が出されました。その結果、教育費特に学校教育運営費の光熱水費や燃料費、備品の買い換えなどがカットされ、ある学校では「今年は予算が足りないので、ストーブをつける時期を遅くする」というような事を生徒に説明している所すらあります。福祉部では、高齢者や障がい者への市単独の扶助費や身体障がい者の補装具への補助金もカットされました。
 行財政の組み立て方を根本から見直すという視点がなく、部内での行政サービスをカットするという本末転倒した削減努力を強いるばかりで、行財政改革の責任を各部へ押しつけているようなものです。そこから様々な矛盾が生じています。部枠配分、12%カットという方針を18年度も継続した理由をお聞かせ下さい。

3,公の役割についての議論なしに地方公共団体に市場原理を導入することの問題点

 財政課が算出した今後5年間の財政推計では実質単年度収支の赤字の累計が59億円に達する見通しということです。財政再建団体にならないためにさらに後期実施計画の政策的経費を生み出すためにとのことから18年度も、更に予定では19年度も12%カットを予定し、各種公共施設は順次民営化つまり指定管理者制度を導入し、定員適正化計画を更に上乗せして職員人件費を20億円程度削減。公共施設の使用料・手数料も受益者負担の導入で、値上げまたは有料化し、これまで、公益的な役割を果たしてきたボランティア団体や各種市民団体への減免も廃止。という流れがあります。
 行政サービスはすべての市民に公正公平に提供されることは前提ですが、サービスをうけるのがごく一部の人ではあっても必要なところへ必要なだけの支援をする使命もあります。それが、社会保障制度であり、社会全体の維持安定のために必要なセーフティネットと考えます。料金を支払える利用者だけが益を受けるという考え方は、民間企業における市場原理の論理です。しかし、社会保障という観点に立ったとき、受益者負担の考え方は成り立ちません。
 社会的なセーフティネットが断ち切られたときに社会全体が疲弊していきます。民営化や企業の経営手法の導入により市場原理主義を推し進めていくことは強いものだけが生き残ればよいという「優生思想」に行き着くでしょう。やがてそれはファシズムの前提をつくってしまいます。それがどういう結果をもたらすかは過去の歴史が証明しています。公の役割とは何か 税金の使い道は公正なのか 財政が逼迫する中で何を削り何を見直すべきか今の日本が行っている行財政改革とは対極にある北欧の福祉施策を視察された市長の見解をお聞きします。

4,市長が語る主要施策と実際の予算編成上の矛盾点
 平成18年〜22年までの5年間の後期基本計画実施計画の政策的経費の中で、実際に事業査定されているものを分析したときに、市は何を大事にし、何を削減しようとしているのかが見えてきます。
 市長は、子育て支援・教育内容の充実・健康づくりを主要施策にしたいという方針を出しています。
それらに関わる事業の各部からの要求額と査定額を計算してみたところ、子育て支援や健康づくりに関わる福祉部の要求額21億3325万6千円に対して、査定額が10億8582万6千円であり、約50%のカットです。そして、教育内容の充実に関わる教育費中、学校教育関係は、要求額117億7018万4千円に対して査定額52億9945万8千円で約55%のカットです。
 事業を具体的にあげてみます。小中学校の耐震強化のための改築を計画的に進めなければならない施設改修改築費これは先日の教育長答弁で、小学校8校中学校2校分とのことですが大幅に減額査定され、先延ばし又は見送りになりました。福祉部では築30数年が立ち、老朽化が進んで危険な保育園の立て替え費が0査定になりました。学校教育費のプールの水の循環濾過装置などの衛生面に関わるプール改修費も0査定です。弥富や和田の小規模校が複式になることを防ぐための補助教員の配置費も0査定など、子どもの安全や命・教育内容に関わる事業が大幅カットあるいは0査定です。
 一方で、都市部土木部関係は、約140億3241万円の要求で約102億4642万の査定額つまりカット率は約20%で8割の要求を認めています。
その中で、寺崎関係は99%の査定率。志津霊園関係も100%の査定率です。
抽象的な言葉で方針を語っても実際に予算をつけなければ実行性はありません。予算の配分から見れば、福祉と学校教育は削るが、従来通りの公共事業は進めていくというこれが市長が今後めざす佐倉市の方向性と理解してよろしいのでしょうか。
また、そうであるなら、18年度予算編成方針における市長の重点項目は具体的にどこに生かされているのか教えて頂きたいと思います。教育内容の充実・子育て支援・健康づくりについての具体的な施策提案の内容説明を求めます。

続いて行財政改革の見直しの観点に以下の提案を致します。
これら提案については改めての説明はいりません。検討するのかしないのかの答弁だけをお願いします。
1,特別職及び議員の各種手当て及び報酬の削減を盛り込むべきです。
特別職も議員の報酬も生活給ではありません。生活給である一般職員の給与や賃金を削減する方向ばかりが盛り込まれています。痛みを分かつということなら、持てる者たちこそが分かつべきであり、持たざる市民へ負担を転嫁すべきではないと考えます。
2年連続で市民サービスを12%カットしたわけですから特別職や議員の手当や報酬も例外ではなく、12%カットの対象にすべきです。
2,審議会あるいは協議会等の議員及び公募市民の報酬はゼロにし、交通費及び昼食代という費用弁償のみにすべきです。千葉県において地域福祉支援計画を策定した時に、一万人以上の県民が作業部会やタウンミーティングを手弁当で行い参加し意見をまとめ上げていきました。本当にこの街を変えたいよくしたいと思う市民は報酬があるから参加するわけではありません。会議の開催時間は、仕事をしている方も参加できるように夕方や土日に設定し、より多くの市民の力を各種の審議会や協議会において発揮してもらえるよう工夫をすべきです。
3,一部事務組合の負担金の見直しを早急に具体的に行うべきです。
今回、葬祭組合で四街道市が利用割の導入を求め決定されたと聞きました。
自治体割、人口割、利用割を導入することで佐倉市にどういう影響があるのかという問題もあります。財政が厳しいのはどこの自治体も同様です。広域行政のあり方についても各自治体間での話し合いが必要です。
特に佐倉市の特徴は、消防組合の常備消防と消防団との関係があります。その役割を明確にして、二重の税投入は避けるべきと考えます。
4,指定管理者制度の導入については、「経費削減」を先行すべきではありません。佐倉のまちづくりに対してのコンセプトをもった制度導入の見直しが必要です。指定管理者制度導入が一割程度の委託経費節減を主目的とされるなら、将来的に佐倉市全体の雇用の問題や市民参加によるまちづくりの大きな損失になりかねません。実際、自転車駐車場は市内の高齢者雇用に貢献し、仕事をしていたシルバー人材センターが全国組織の社団法人に取って代わり、草ぶえの丘は、民間の営利目的の企業へと管理委託先が変わっていきました。佐倉市が市民の税金を使い建てた各種公共施設であることをどれだけ大事に考えての決定であったのか疑問です。全ての市民に公平にサービスが行き渡るようまた、社会保障や福祉の観点からの税や富の再配分機能をどのように押さえていくかの議論がまったくかけているといわざるを得ません。
5,特別会計の統廃合もふくめた抜本的見直しを求めます。特に農業集落排水事業、交通災害共済、公共用地取得事業、災害共済についての具体的な検討を求めます。
6,現在、佐倉市の基金は定額基金や特別会計基金も含めて、17年度末予定残高で約93億円あります。21に及ぶこれら各種基金の再編統合による有効活用の検討を求めます。
7,大型公共事業の抜本的見直しを求めます。
これは後で述べる志津霊園、勝田台長熊線の道路開通の問題、寺崎特定土地区画整理事業も含めて、撤退、一時凍結、事業内容の見直しなどを含めて検討の課題にあげるべきと考えます。
8,職員数の削減については、職員組合との充分な協議と、公の仕事のあり方について市民との意見交換も含めて、慎重に行うことを求めます。
 定員適正化計画に基づいたものより更に削減数を増やしたものを行革懇話会では提案しています。数年間、退職者補充を行わないという内容です。
しかし、仕事のノウハウや技術が次世代に継承されず年齢構成もアンバランスになる事で生じる弊害について、十分な検討がなされないまま行うことは、長期的な視点に立ったとき大変危険です。

以上の提案についての市長答弁を求めます。


続いて志津霊園問題について質問致します。

勝田台長熊線の都市計画道路としての有用性について再検討を求めます。
志津霊園関連区間を含む道路の都市計画決定は1970年3月、まさに高度経済成長のただ中でした。その当時の人口の増加予測や産業道路としての重要性と現在の人口減少・経済の右肩下がりの時代における交通事情、社会情勢の違いを考慮し、再度整備の有用性を判断することが必要と考えますがいかがでしょうか。
志津霊園問題は発生から20年近くの時が経ちました。
市の財政規模が年々増加していた時代から、削減縮小しなければならない状況の中でこの霊園問題にこれまでどのくらいの公的資金が導入され、その結果佐倉市の財産としていくらもっているのか今後どの程度の公的資金の投入が見込まれ、この資金投入は税金の使い道として適切なのかということを明確にしたいと思います。その上で、勝田台長熊線を通すことの適否を市民に問うことを求めたいと思います。

 佐倉市が志津霊園に関わる都市計画道路へ投入した公金の総額は、上志津の現墓地の土地購入費7億5520万円と墓石等移転補償費7億7680万円の総額15億3200万円だけではなく、+志津霊園の管理棟建設用地として当時の都市整備公団から購入した西志津3丁目用地費5億6500万円があるのではないでしょうか。あわせてこれまで概算で約21億、他に他の4ヵ寺関係も含めて投入した公金の総額はいくらになるのかお答え下さい。

現在佐倉市が所有している財産としては、7億5500万円の墓地の底地と5億5500万円の西志津用地、そして手元に約5億2千万円の基金があります。
墓地がある底地については、寺には過去15年間、借地料は取らずに無償で貸してきました。昨年、返還された1億5000万円についても、恐らく1億を超える利子が付いていたと思われますが、要求はしていません。
さらに、代替地の造成工事費は、そのほとんどを佐倉市が持つということで、後期基本計画の実施計画には移転補償費も含めて22年度まで約18億2200万円が計上され要求通り100%査定で通っています。
この公費投入は通常の都市計画道路における補償範囲を逸脱しているのではないでしょうか。 公費を投ずる範囲は通常どの程度までなのかお答え下さい。
以上が担当課への質問です。次に市長へ質問します。
過去の調査特別委員会の議論の中でも再三問題視されていたのが、非協力的な「寺」に対する市側の譲歩の姿勢でした。
この姿勢の背景には、「道路を通すためには寺とは争わない」という市長の解決方針があります。この財政難の中で、福祉費も教育費も削減し、耐震補強の改修改築工事を後回しにするという子どもたちの命の安全さえ繰り延べにして、これまで通り、同じ姿勢で寺への異例の公費支出に目をつぶるのかどうかこの通常とは違う公費投入予定の事業を進めることの是非も含めて、住民投票あるいは全戸アンケート等何らかの方法で、市民へ問うことを求めますが、市長の見解をお聞かせ下さい。

最後に寺崎特定土地区画整理事業の撤退あるいは縮小についての検討を求める質問です。
前菊間市長時代からの覚え書きをそのまま踏襲した渡貫市長は、平成14年3月に土地区画整理事業区域内において、公共下水道工事の経費をすべて受け持つという異例の内容と、さらに事業費の一部となる保留地処分で、行政文化用地の買い取りの約束について協定を結んでいます。
この区画整理事業の現在の進捗状況ですが、
平成15年10月1日に仮換地指定及び平成17年5月1日に使用収益開始の指定をしているのは、大型業務施設地区と隣接する計画建設地区で12月16日にオープン予定のべーシアという大型ディスカウント店の底地であり、半分は保留地で半分は都市再生機構の所有地です。20年間の借地契約を都市再生機構と結んでいます。
他の所は、個別の事情を抱えたごく一部の地権者を除いて仮換地指定もしくは使用収益開始日の指定なしに、従前地の借り上げ方式で、都市再生機構が借地料を支払って先行して造成工事を進めています。地権者は約160人で仮換地指定はしていないが、将来設計の了解は取ってあり、造成が終わり次第、仮換地指定と使用収益開始を順次行う予定ということです。区画整理事業には内容変更やあるいは撤退が可能な分岐点があります。現状においては、撤退も含めた事業内容の変更がぎりぎり可能な時期と考えますがいかがでしょうか。

事業費を捻出するための収入として保留地処分金があります。市が協定書で約束した「行政文化用地」の土地は保留地の一つです。m2単価11万4000円3.1ヘクタールで約35億円の土地代金が事業費の一部として見込まれています。しかし、これは後期の実施計画の政策的経費のどこにも位置づけられてはいません。またこの行政文化用地の活用についてもまったく白紙の状態です。一時物議を醸した市庁舎建設は現在凍結状態です。この35億にのぼる購入予定の土地をどうするのか都市再生機構とどういう話しあいになっているのかその協議の内容についてお聞かせ下さい。
後期実施計画の中で一般会計中、寺崎関係費が約14億9千万円、要求額に対する査定は99%です。しかし、寺崎関係の事業費については、平成13年度に20年度までの債務負担行為として計上され議決されています。ところが、後期実施計画の査定において、21年、22年までも引き続き要求され通っています。本来であれば債務負担行為の掛け替えを前提として、事業計画の査定が通るというのが筋ではないでしょうか。
行政の支出予定の手続きとしておかしくはないでしょうか。お答え下さい。
次に市長へ質問です。
現在の事業の進捗状況、保留地の処分も含めての事業費の問題等、事業全体を見直すべき時期と考えます。
後期事業実施計画の中で寺崎や志津霊園という大型公共事業の見直しがまったくなされていない理由について、市長の見解を求めます。

 


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プロフィール

1957年 北海道小樽市生まれ
1981年 北海道大学教育学部卒業
1982年より17年間、札幌市教員。障害者の共同作業所づくりに関わる。
1999年 佐倉市に転居。知的障害を持つ青年たちの自立支援NPOスタッフ。
佐倉市環境モニター。佐倉市陸上競技協会所属、「佐倉走る会」に参加
1期目 総務常任委員会 議会運営委員会所属 学区審議会委員
民生委員推薦会委員
《家 族》 夫 子ども(16歳・14歳)

2期目
建設常任委員会
議会運営委員会

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