| 議席9番、入江晶子でございます。このたび多くの皆様のご支援で再び市議会に送り出していただきました。私は選挙期間中、街角で話した政策、子どもが輝く街、水と緑を大切にする街、地域で安心して年を重ねられる街、これらの政策実現に向けて、取り組んでまいります。ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
(都市整備課)
初めに、市街化調整区域における開発規制の緩和による問題点と今後のあり方について、2項目にわたり質問します。
1つ目は、生谷地先開発行為にかかわる市の対応の問題点についてです。染井野5丁目隣接地に百十数戸の宅地開発が進められています。この開発にかかわり、2005年10月以降、近隣自治会から佐倉市に対し、幾度も要望書が出されています。特に問題となっているのは、開発に伴い染井野側の市道7−216号線に取り付けられる道路計画です。開発区域から市道に出る道路形状はT字路となっており、道路下5メートルのところに染井野の住宅が建ち並んでいます。見通しが悪いT
字路で車同士が衝突し住宅地に転落する危険性があること、交通量の増加によって通学路としての安全性が確保されるのか等々の不安があります。当初、隣接自治会は県道へ2本接道するよう望んでいましたが、道路用地の確保が難しいことから、染井野側への取り付け道路を一方通行とするよう求めています。昨年6月24日染井野5丁目自治会説明会が開かれ、開発業者と佐倉市も同席したなかで一方通行に向けて関係機関へ働きかけることが確認されました。その後、7月7日、15日、20日と住民と市役所、佐倉警察署も入った中で協議が進められ、この協議に基づき佐倉市は、7月31日、千葉県公安委員会に対し、市長名で一方通行の要望書を提出しました。その後9月5日に公安委員会から一方通行の内諾が得られ、9月29日に正式回答が届いています。しかしながら、未だこの道路問題は解決に至っていません。その根本原因は佐倉市にあり、一貫した姿勢で解決に向けての調整作業を主体的に行なっていない点にあると思います。7月7日の話し合いにおいて住民から「協議が整わないうちに事業者に開発許可を出すこともあるのか」と問われ、市は「基本的には許可は出さない」と答えています。また、8月2日に市から染井野5丁目町会長宛に送られたファクスでも「道路問題を除いた協議書の締結を考えている。開発許可については、道路問題の協議が終了してからと考えている」と連絡をしました。そして、8月4日には開発業者と事前協議書の締結を行なっています。その後、市は8月8日に開発行為許可および宅地造成に関する工事許可の申請書を受け付け、8月17日に許可通知を出しています。市は道路問題にかかわる公安委員会からの回答を待たずに、すでに事業者に開発許可を出していました。そしてこれらの事実は、隣接住民には知らされませんでした。9月7日、開発区域に工事車両が入り、不審に思った住民が市に問い合わせ、事の次第が明らかになったということです。市民との信頼関係をないがしろにし、行政不信にもつながる深刻な事態といわざるをえません。開発許可にあたって事業者から確約書が提出されています。その内容として「開発行為許可後、事業者は千葉県公安委員会との調整が終了次第、その協議結果に従うこと、近隣自治会や近隣住民に対し、理解を得られるよう誠意を持って対応すること」などについて、事業者は確約しています。そこで、伺います。これまで市は事業者に対し、どのような形での指導を行ってきたのでしょうか。口頭による指導は記録に残らず、「言った言わない」の水掛け論になりがちです。実効性のある指導を行なってきたのか、お答え下さい。何より市に求められているのは、既存住宅地を含めた全体的な道路環境や安全性をきちんと確保し、住民が安心して生活できる環境づくりに取り組む責任ある姿勢です。先月末にも染井野5丁目自治会から蕨市長あてに追加要望書が出されています。この道路計画をはじめとする諸問題への誠意ある対応を求めますが、今後の見通しについて、お聞かせ下さい。
2つ目は、開発規制の緩和による課題と今後の対応について、以下、3点伺います。
1点目、2003年6月に佐倉市開発行為等の規制に関する条例が改正され市街化区域に隣接する調整区域の宅地開発が進み、様々な問題が発生しています。これまでの宅地化の許可件数、またトラブル件数とその内容について、お答え下さい。
2点目、住民本位の開発行政があるべき姿であり、今後、関係例規や宅地開発指導要綱の見直しが必要であると考えます。開発行為の事前協議においても関係者間の協議内容や意思確認等を文書化し、市が仲介するなどの制度づくりが急がれます。「中高層建築物の建築に係る紛争の予防及び調整に関する条例」いわゆるあっせん条例的な制度の新設を検討していただきたいと思います。開発許可についても法的基準をクリアしていれば許可が下ろされる現状では、問題は積み残されてしまいます。近隣住民からの同意書についても、許可申請時に事業者に添付するよう指導していると聞いていますが、義務付けとはなっていません。地方分権第2期改革において条例による法令の「上書き権」を含めた条例制定権拡大が示されています。市が法令を上回る厳しい基準を条例に盛り込み、事業者に対するぺナルティも含めた指導強化をはかるための制度づくりを提案しますが、ご見解を伺います。
3点目、開発規制の緩和によって市内各所で調整区域の緑地が消え、住宅地周辺に残されている自然を積極的に残してほしいという市民からの声が多く寄せられています。市民ネットワークは4年前に行なわれた開発規制の緩和に当初から反対し、豊かな自然環境を次世代に残す政策を求めてきました。国の規制緩和の流れに沿って当市でも開発行政が進められた結果、様々な問題が生じています。開発行為等の規制に関する条例の立地基準について、再度の見直しを求めます。市長のご見解をお聞かせ下さい。
(子育て支援課)
次に、保育行政の現状と今後のあり方について、伺います。
国は「少子化対策は緊急課題である」としながらも、抜本的解決の道筋を示していません。子どもを生み育てたくともそれができない今の社会環境を変えていくことが、結果的には少子化の歯止めにつながると考えます。子育て世代の経済的負担軽減を図るのも一つの方法ですが、労働環境、保育環境、そして男女平等社会の実現などトータルに社会のしくみを変えていくことが必要であり、地域の自治体での取り組みが早急に求められています。そこで、佐倉市の保育園の現状と課題について、以下、5点、伺います。
1点目、少子化が進む一方、保育園へ入れない待機児童数がここ数年で急増しています。現在の保育園の入所状況と待機児童数について、伺います。国の規制緩和によって定員オーバーも認められましたが、どのような状況になっているのか。併せて保育需要の多い地区と年齢についても、お答え下さい。
2点目、待機児童数が増えるなか就労のために一時保育を利用する保護者が増えているとのことですが、利用状況について、伺います。
3点目、国は80年代後半から公立保育所運営費を減らし、2004年度からは三位一体改革によって一般財源化しました。保育環境の最低基準を維持するための国や県の負担がなくなり、公的保育制度の根本が崩されています。保育環境の悪化が進められている中、市は民間園も含めた保育現場の現状をどのように把握しているのでしょうか。千葉県が実施する民間保育園の監査に市も同行していると聞いていますが、どのような問題点があるのか。またそれに対し、市としてどのように対応しているのか、お聞かせ下さい。
4点目、公立保育園の職員体制について、伺います。先ほど述べたように財源的な厳しさから正規保育士の採用が減り、臨時保育士の割合が増えてきていますが、どのような割合になっているのでしょうか。また、男性の保育士を増やす取り組みも公のセクターが率先して行なうべきことと考えますが、どのように取り組んでいますか。
5点目、平成21年度を目標年次とする次世代育成支援行動計画のなかでは、保育定数の目標事業量は1400人となっています。今後の見通しについて、お答え下さい。
2番目として、保育園民営化と学童保育所の指定管理者制度導入の検討状況について、2点、伺います。
1点目、監査委員の指摘や集中改革プランにより、保育園の民営化が検討されています。これまで先行自治体の調査研究を進めていると聞いていますが、どのようなことが明らかになっているのか、お聞かせ下さい。
2点目、学童保育所については、21年度までに各学校区に設置する計画になっており、学校施設や敷地内に設置する流れで進められています。今年8月オープン予定で宮ノ台のグループホームに民間学童保育所が併設されると聞いていますが、市の計画とどのような関係になるのでしょうか。
3点目、集中改革プランでは、指定管理者制度導入について今年度中に方向性を判断するスケジュールになっています。保育園民営化と同様、拙速に結論を出すべきではないと考えます。ご見解をお聞かせ下さい。
3番目として、保育の公的責任に対する市長見解と今後の方向性について、2点、伺います。
1点目。新しく蕨市長に変わられましたが、私はこれまで保育園民営化反対の立場から保育行政の充実を求めて発言してきました。国の「官から民へ」の行財政改革を倣った形で、当市でも経費削減ありきの民営化が進められています。しかし、保育をはじめとする福祉や教育など人の命や人権にかかわる仕事を効率優先、採算性重視の視点で論じ、民間へ安上がりで肩代わりさせていくことは行政の公的責任放棄にもつながりかねません。国が保育の公的責任から撤退する方向で財源をカットし、自治体が厳しい状況に立たされていることは十分に理解しています。だからこそ、佐倉市が独自に子育て支援に十分な財源を振り向け、必要な環境整備を行なっていただきたいと思います。その一環として、公立保育園は民営化せず全園存続し、民間保育園を含めての保育環境の充実を求めますが、市長のご見解をお聞かせ下さい。
2点目は、保育園新設の可能性についてです。昨年度、市は白銀と王子台にある保育園用地の20年間無償貸与を条件に民間保育園の誘致を試みました。白銀については民間企業が選定され、来年度開園に向けて準備が進められていますが、王子台用地については不調に終わったとのことです。社会福祉法人をはじめとする事業者もまた厳しい経営状況にあります。市は誘致の条件に休日保育や病後時保育など特別保育の実施を上げていましたが、そのような高いハードルに採算性重視の民間が取り組むとは考えられません。本来、これらの特別保育を実施すべき主体は佐倉市ではないのでしょうか。先日の答弁では、新しい園は民設民営で考えているとのことでしたが、民間任せにするのでは、公的責任を果たしているとはいえないと思います。現計画の終了年度である21年度以降の保育需要に照らして新園開設が必要となれば、王子台用地の活用を再度求めます。実現に向けての課題や今後の見通しについて、伺います。
(教育委員会)
最後は、教育3法改定に対する見解と地方教育行政のあり方についてです。
一昨日6月20日、参議院本会議で教育関連3法が政府与党の賛成多数で可決・成立してしまいました。これらの法案は安倍首相直属の教育再生会議で打ち出した報告を受け、中央教育審議会でわずか1ヶ月間の突貫審議、一部の委員から出た了承しないとの異議も振り切り、答申した拙速な法案でした。安倍首相は、学力の向上と規範意識(モラル)の回復などを柱に、教育改革を進めるとしています。学力向上の名の下に、全国一斉学力テスト、学校評価制度、学校選択の自由化の流れをつくり、その行き着く先は教育バウチャー制度とよばれるものです。どこの学校で学ぶかは、まさに個人の選択、自己責任となり、国は一定のバウチャー(利用券)を配布することになります。このような流れの中、教育の機会均等は否定され、子ども、教員、学校、そして家庭や地域までもが熾烈な競争のるつぼに投げ込まれることになります。新自由主義的教育政策によって、地域間格差や学校格差、教育格差がさらに拡大し、教育の公共性が失われることは明らかです。一方の柱であるモラルの回復とは、改定教育基本法に盛り込んだ「国を愛する態度」をはじめとする国定の道徳規範を教育の目標として強制する新国家主義的政策によるものです。戦後60年間、47年制定の教育基本法に則り、平和な社会を実現するための人格形成を目指してきた教育が、国家・国益のための人材づくりへと変えられようとしています。これらの教育改革は80年代末イギリス・サッチャー政権下の教育改革をモデルとしていますが、そのイギリスでは改革から20年経った現在、様々な弊害が明らかとなり、大きな修正が始まっています。一方、イギリスで行なわれた教育の市場化とは対極的な手法で成果を挙げているのはフィンランドです。経済協力開発機構(OECD)の15歳児学力到達度調査(PISA)で学力世界一の評価を定着させています。その大きな特徴は子どもの権利条約の理念に基づき、行政や社会が教師と学校を深く信頼し、教育の進め方に大きな自由を与えている点にあるといわれています。日本ではこれらの事例を検証することなく、教育の国家統制や競争による格差拡大が進められています。教育3法改定によって政府や文部科学省の地方教育行政への管理・指導の強化が具体化し、トップダウンの体制づくりによって民主的な学校運営が行なわれなくなる危険性があります。そこで教育長に伺いますが、現在進められている教育改革に対するご見解をお聞かせ下さい。
次に、全国学力・学習状況調査いわゆる全国一斉学力テストについて、伺います。去る4月24日、小学6年生と中学3年生を対象とする全国一斉学力テストが佐倉市でも実施されました。このテストは先ほど問題提起した教育関連法案に盛り込まれている学校評価制度の一部先取りといわれています。教育に競争原理を持ち込み、子どもたちの序列化、学校序列化が行なわれ、地方の教育行正と自律的な学校運営に対して制限が加えられる第一歩が踏み出されてしまいました。文部科学省は67億円もの費用を出してテストや調査の採点や集計を民間企業2社に委託し、これら受験産業は自社の利益に直結する膨大な個人情報を保有することになります。個人情報保護法違反の疑いなどの問題点が明らかになり、各地の教育委員会に対し、テストの不参加を求める要請活動が行なわれました。市民ネットワークも3月議会において一斉学力テスト実施の中止を求める意見書を提出し、その後、保護者や市民の方々と共に教育委員会と話し合いを持ちました。その結果、個人情報保護の観点から問題となっていた解答用紙への氏名記入を番号制に変更、保護者へテスト参加の意思確認をするなど教育長はじめ担当課にはご努力いただき、ありがとうございました。そこで、以下、3点について質問します。
1点目、今年度の実施状況についてですが、不参加の数や障がいのある児童生徒への対応をどのように行なったのでしょうか。実施後の学校現場からの意見および教育委員会の所見について、伺います。
2点目は、学力テストと同時に実施された学校質問紙調査を含めた調査結果の公表や活用方法について、伺います。この学校調査は文部科学省が全国全ての学校の状況を各教育委員会を飛び越えて一手に把握しようとする意図によるものであり、教育の地方分権に反するだけではなく、教育への支配介入が危惧されます。学校質問紙では、校長に対し、「あなたは学校運営に校長のリーダーシップが発揮できていると思いますか」「長期休業を利用した補修的な学習サポートを実施しましたか」など、110項目以上にわたる詳細な内容についての回答を求めています。このような質問に対し、やっていないと答えた校長が、来年こそはやっていると答えたいと自ら文部科学省の意を汲んだ学校運営にまい進するしくみづくりがなされていくことは明らかです。質問ですが、これら調査結果について学校の序列化につながる公表は行なうべきではありませんが、情報公開の観点からどのような対応を考えていますか。これら調査結果の活用についてもお答え下さい。
3点目、今年度、テストへの参加は教育長の専決で決められました。しかし、このような重要案件は合議制を原則とする教育委員会会議で十分な議論を経て決定すべきと考えます。来年度実施の是非について、どのように意思決定を行なうのか、お聞かせ下さい。
以上で、第1回の質問を終わります。
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