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初めに、ひとり親家庭への支援策の現状と今後のあり方について、2項目にわたり、質問します。今年10月、厚生労働省が公表した「全国母子家庭等調査結果報告」によると、母子家庭になった理由の8割が離婚によるもので、昨年度の児童扶養手当の受給者数は99万人に上っています。98年の62万人からこの10年間で約1.5倍に増え、母子家庭になった時の母親の年齢は、4年前の調査から2歳近く若くなり31.8歳となりました。母子家庭の就労収入の平均は171万円、児童扶養手当や生活保護、仕送り等をあわせた平均年収は213万円にとどまっており、全世帯の平均所得の38%という実態です。父子家庭の9割近くが常用雇用であるのと比べ、母子では4割以下となっており、6割以上が臨時パート雇用、その平均収入も113万円と極めて厳しい状況です。離婚した父親から養育費を受けているのは2割弱であり、その平均月額も4万2千円程度となっています。母子世帯になった時の末っ子の平均年齢は4.9歳であることからも、小さい子どもを抱えての就労がいかに困難であるか分かります。このような厳しい状況で、児童扶養手当は母子家庭の命綱となってきました。所得に応じて子ども一人当たり月額9850円から4万1720円支給されますが、2002年度の法改正によって来年度からの手当削減が決定されました。子どもが3歳になってから5年以上受給している世帯に対して手当ての半額以上を確保して減額するという内容ですが、現時点では削減凍結となっています。裁判を含めた各地での反対運動、世論が解散総選挙を意識した与党に「凍結」合意を引き出しました。OECD(経済協力開発機構)によると、日本のシングルマザーの貧困状態は加盟国の中でも深刻であり、日本政府は母子家庭にもっと公的支出を重点配分すべきだと指摘しています。しかし、母子家庭に対する現金給付から自立支援へという政策の流れに大きな変わりはありません。そこで、佐倉市内におけるひとり親家庭の現状について、以下2点、質問します。
1点目。最近5年間でひとり親家庭はどのくらい増えているのでしょうか。世帯数の推移や傾向について、伺います。
2点目。現在、佐倉市ではひとり親家庭に対して、どのような支援を行なっているのでしょうか。その内容と利用状況について、お聞かせ下さい。
2つ目の項目は、公的支援の課題と今後の方向性についてです。
国は母子家庭の自立促進の方針を打ち出し、自治体に取り組みを求めていますが、そのための十分な財源保障を行っていません。佐倉市でも18年度からヘルパーや医療事務など就業に結びつきやすい資格取得のための受講料を給付していますが、昨年の利用者はわずか3人でした。講座に参加するために仕事を休めない、資格をとっても保育の手立てがつかず就労に結びつかない等々の事情があり、就労支援が母子家庭の実態に即していないという指摘もあります。
また、昨年度、佐倉市で生活保護費を受給している世帯は全体で667世帯でしたが、そのうちの63世帯が母子家庭でした。5年前は34世帯で、年々増加しています。労働環境全体の悪化と相まって女性の多くが非正規雇用であり、とりわけ母子家庭は最も厳しい条件の中にいます。自立のための就労支援を進めるためには、メンタルな面も含めた生活全体を支援する取り組みが求められています。具体的な事業として、母子家庭の相談に応じ生活安定や自立にむけて支援する「母子自立支援員」は県と市が原則的に配置することになっています。県内では36市中26市しか配置されていない状況であり、佐倉市でも早急に配置すべきです。同様に生活援助や保育サービスを行うために家庭生活支援員を派遣する「母子家庭等日常生活支援事業」も必要性、緊急性ともに高い事業です。ひとり親家庭への支援は優先的政策課題のひとつであり、自治体が財政難を理由に必要な支援策を行わないのであれば、大変な問題であると考えます。佐倉市においても来年度予算に向けて、ひとり親家庭への支援に重点的に取り組んでいただきたいとの思いから、以下、2点質問します。
1点目。ひとり親家庭の対象者にアンケート調査を行ったとのことですが、その結果について、伺います。また、それを受けてどのような支援策を行う予定なのか、今後の課題についても併せてお聞かせ下さい。
2点目。今後、必要な支援を充実させていくためには、法定計画である『母子家庭等自立促進計画』を策定する必要があると考えます。今後の取り組みについて、伺います。
2.次に補助金・交付金等の見直しについて、質問します。
佐倉市ではこの十年来、行財政改革の一環として補助金のあり方についての見直しを行ってきましたが、現時点においても問題点が散見されます。15年2月に学識者をはじめとする4人の委員から成る補助金等検討委員会が設置され、3年間にわたって検討協議が重ねられてきました。この過程で補助金等の交付基準が定められ、17年12月には今後の補助金等のあり方及び見直しについての最終提言が示されました。15年度から今年6月補正予算までの推移を見ると、補助事業の廃止、整理統合、抑制などによって、全体的な予算規模は、11億6千万円から9億2千万円まで削減されています。しかし、経費削減という点だけを見て改革が進んだとはいえない状況であり、何よりも補助金はどうあるべきかという本来的な議論が十分に尽くされていません。抜本的な見直しに向けて早急に取り組むべきであるという観点から、2項目にわたり、質問いたします。
初めに、補助事業の現状と問題点について、以下、2点伺います。
1点目、18年度から20年度の3年間を期限とし、その後の補助金はいったん廃止となるサンセット方式を現在とっており、この3年間で補助金交付基準と合致するように改革を実施するとの方針が出されました。しかし、18年3月に補助金等検討委員会が解散して以来、第三者的チェック機関がなくなり、18、19年度の補助金については庁内のみの検討によって予算付けされてきました。行財政改革推進懇話会の検討課題にも上っていません。そこで、伺いますが、補助金等検討委員会から「廃止もしくは整理統合が望ましい」と評価されていた事業に対して、どのような検討をし、見直しを行ってきたのでしょうか。これまでの進捗状況と課題について、お聞かせ下さい。
2点目は、18年度以降の新規事業や補正予算で提案された補助事業の問題点についてです。これらは補助金等交付基準に照らして疑問が残るものが多くありますので、具体例として3つ取り上げます。1つ目は、土地区画整理事業助成金についてです。市は、昨年2月議会終了後、これまでの方針を転換し、土地区画整理事業の助成に関する条例施行規則を改定、井野東土地区画整理事業組合に約5700万円の補助金を出しました。一企業が66%も所有する土地の開発に多額の公金が投入されたことに市民の納得が得られるとは考えられません。財政難を理由に様々な市民サービスの縮小、廃止を進めている佐倉市がなぜ特定企業の利潤追求に税金を投入するのか、納得のいく説明は得られませんでした。2つ目は、連絡長制度の廃止に伴って自治会町内会等へ交付された補助金約1500万円についてです。交付目的は一般的な自治活動に対するものとされていますが、自治会の活動は会員の会費を原資として運営されるものであり、行政が補助金を出すことは明らかに筋違いです。3つめは、ヘルスプロモーションシンポジウム補助金についてです。17年度から佐倉市と順天堂大学ヘルスプロモーション・リサーチ・センターとの共催で毎年10月下旬に国際シンポジウムが開かれ、初年度の17年、続く18、19年と毎回9月議会の補正予算の中で補助金の予算提案があり、交付されています。補助金交付要綱では事業運営費の3分の一以内の補助率となっており、17年度は2日間の開催で214万9千円、18年度は130万円、今年度は100万円の予算がつきました。今年10月21日に第3回のシンポジウムが開かれています。補助金等交付基準では単年度補助以外の補助金等の交付期間は3年を期限としていますが、この事業は単年度の扱いとなっているため、3年後にいったん廃止となるサンセット方式の対象とはなりません。このまま継続的事業として来年度に第4回の開催が予定されているのであれば、明らかに予算提案の仕方に問題があると思います。先日の答弁ではこの事業は今年度で終了するとのことでしたが、以上の事例をふまえて、行政としての客観性、公平性に問題はないのか、ご見解を伺います。
次は、市民意見の反映と第三者機関による評価についてです。
現在行われている補助金等の交付は20年度で全て終了、廃止となりますが、これまで指摘した補助事業以外にも、公益性を有する団体への運営費補助の問題があります。補助金等交付基準では、団体運営費の補助金交付は団体設立後5年を経過しないこととなっていますが、金銭的な援助を長期間にわたって受けてきた団体が多くあります。また、幾つかの団体にその人件費分として100%の補助金を交付するなど、見直すべき課題が山積しています。そこで、21年度以降の取り組みについて、以下、3点、伺います。
1点目。補助金の既得権化を避け、公正、公平な事業選択を行うためには具体的な成果についての分析や評価が不可欠です。そのためにはそれぞれの補助事業がいかに公益性の高いものであるか、或いは市民生活の向上に貢献したか、その具体的な成果について市民に公表し、意見聴取する必要があります。現時点では交付団体が実績報告書を市に提出していますが、広く市民の目に触れることはありません。このように一面的な事業者の報告書に基づいて行政が事業の評価を行うことに問題はないのでしょうか。市民意見の反映や情報公開について、どのように考えているのか、お聞かせ下さい。
2点目。21年度以降の補助金交付にむけて、補助金の問題点やあり方をきちんと議論するためにはしがらみのない第三者機関が必要と考えます。公募委員も入った検討委員会を再度設置し、会議公開の原則の下、ゼロベースでの見直しを基本に着手していただきたいと思います。また、これからは市民提案型の事業を積極的に検討すべきと考えますが、ご所見を伺います。
3点目。来年度の予算方針では、市補助金について一部を除いて一律10%削減とする方針が示されていますが、抜本的な見直し姿勢が見られません。また、今議会これまでの答弁でも21年度以降の見直しについては、まず第三者機関が必要かどうかについて検討していくとのことでした。厳しい財政状況とのご認識の中でどうしてこのように悠長に構えていられるのか、理解できません。早急な取り組みを求めますが、今後のスケジュールについてお答え下さい。
3.最後に「全国学力・学習状況調査」が学校現場に与える影響について、2項目にわたり、質問します。
去る10月10日、文教福祉委員会で愛知県犬山市を視察し、同市が進めている教育改革の理念や具体的な方策についてお話を伺いました。大変貴重な機会を与えていただき、委員長はじめ同僚議員に感謝申し上げます。犬山市はご存知の通り、今年4月末に実施された全国学力・学習状況調査いわゆる全国一斉学力テストに公立学校で唯一参加しなかった自治体であり、十数年前から独自の教育改革に取り組んでいます。人口7万3千人規模の街ですが、習熟度別ではない少人数指導や少人数学級を実現するために年間1億5千万円の市税を使って常勤8人、非常勤55人の教員を雇用し、子どもたちの学びあいを大切にする学校づくりを進めています。教育に市場原理を導入し、競争や評価によって学力向上をはかろうとする国主導の教育改革に警鐘を鳴らし、教育の地方分権に立脚して地道な教育実践を積み重ねている姿には大いに学ぶべきものがありました。
それでは、質問に入ります。初めに、全国一斉学力テストの調査結果の活用法と現場の実情について、2点伺います。
1点目。今年10月24日、文部科学省は調査結果を公表すると同時に、各教育委員会に活用についての通知を出しました。全国一斉学力テストは自治体に参加不参加の自由がある単なる行政調査に過ぎませんが、この通知では国が調査結果の分析や検証、改善に向けた取り組みを自治体に求めています。地方自治そして学校教育に対する越権行為とも言える内容です。これを受けて佐倉市教育委員会は各学校に対し、学力調査に関する結果分析および学習状況調査との関連分析を行うための校内分析委員会を発足し、来年1月30日までに学校便りやホームページ等で公表するように、また各児童生徒と個別面談して結果を返却するように通知しました。しかしながら、4月下旬に実施された本調査結果を半年以上も経った今ごろ分析することにどれだけの意味があるのでしょうか。子ども一人ひとりの指導改善という点からもほとんど意味がないように思います。そればかりか、多忙を極めている学校現場に独自の検証・分析を行わせる負担について、教育委員会はどのように考えているのでしょうか。特に中学3年生にとっては11月から年明けにかけて進路指導の大詰めの時期であり、4月末に行われたテスト内容について今の時点で分析されても参考になりません。児童生徒や教員のおかれた実情をきちんと把握した上での要請だったのか、甚だ疑問です。ご見解を伺います。
2点目は調査結果にかかわる情報公開の取り扱いについてです。文部科学省は各自治体に対し、「本調査により測定できるのは学力の特定の一部分であること、学校における教育活動の一側面に過ぎないことなどを踏まえ、序列化や過度な競争につながらないよう十分配慮して取り扱うようお願いします」と通知しました。佐倉市教育委員会では情報公開条例第7条6号の規定を根拠として、個々の学校名を明らかにした公表や学校名を明らかにしない公表、1校のみの開示請求に対して、非開示とするとしています。テスト実施に際しても個人情報保護法違反の問題が明らかになりましたが、調査結果の取り扱いについても最終的な責任は自治体に帰されることになります。今年1月、大阪高裁は大阪府枚方市が実施した学力テストについて学校別の結果を市が非公開としたのは違法とする判決を出しました。このように教育委員会が非開示の方針をとっても、それを担保する手立てはありません。文部科学省は競争による序列化や格差拡大を推し進めておきながら、自己矛盾した言動をとっており、最終的な責任は自治体に押し付けています。以上のことについてのご見解をお聞かせ下さい。
最後は、競争と評価による国の教育改革がもたらす弊害についてです。
文部科学省は学力向上を名目に全国一斉学力テストを実施しましたが、子どもや学校現場のための調査でないことは明らかです。子どもの学力実態の把握は抽出調査を行えば分かることであり、この調査の真の狙いは地方教育行政への積極介入、学校間の競争激化、序列化を進めるだけであることは間違いありません。教育再生会議でもこのテストによって学校現場に競争原理を積極的に導入し、テスト結果の公表、学区の自由化、学校選択制、教育バウチャー制度の流れを作り出そうとしています。これらの流れは時代遅れとなったイギリスの新自由主義的教育改革の後追いであり、日本の優れた公教育制度が崩され教育の格差拡大、固定化が深刻なものとなります。教育の本来の目的は平和で民主的な社会を創り出すための人格の形成であり、教育活動の一部分に過ぎない教科の点数だけで子どもたちや学校のランク付けを行うべきではありません。学校現場で学力テストに向けての得点重視、点数主義の取り組みが高じれば、子どもたちの人格の形成にとって重要な教育活動が切り捨てられてしまいます。このような誤った国の政策に倣うことで佐倉の教育は良くなるのでしょうか。今回のテスト実施に使われた67億円もの税金は教職員の増員や学校施設の改修など教育環境の整備こそ使われるべきであったと思います。新たに学習指導要領を改訂し、ゆとり教育から授業時間数増への転換を目指すなど、一貫性のない国の教育政策に翻弄されることなく、教育の地方自治に根ざした佐倉独自の取り組みをしっかりと進めていただきたいと思います。以上の問題意識から、来年度の全国一斉学力テストの実施については、国に対して中止を求め、佐倉市に対しても不参加を求めます。第1回テストへの参加は教育長の専決で決定されましたが、来年度については教育委員会議の中でしっかりと議論し結論を出していただきたいと思います。国の地方教育行政への介入が強まるなか、今後ますます教育委員会の果たす役割が重要になってきます。保護者はじめ市民や学校現場の意見がきちんと反映され、活発な議論が行われるしくみづくりを進めるとともに、教育現場の実態を踏まえて佐倉の課題をしっかり洗い出し改善に結びつけるための学術的専門性も強化しなくてはならない時期にきています。佐倉の子どもたちに豊かな学びを保障するために、どのように取り組んでいかれるのか、お考えをお聞かせ下さい。
以上で、第一回の質問を終わります。
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