| 議席1番、入江晶子でございます。
市民ネットワークを代表し、議案第1号、第4号、第5号、第8号、第9号、第10号、第12号、第14号から19号、第21号、第27号から29号、請願第11号から15号、陳情第43号、44号について、委員長報告に反対の立場から討論いたします。
初めに、議案第1号平成18年度佐倉市一般会計補正予算についてです。主な反対理由は、以下3点です。1点目、集中改革プランに伴う人件費削減の方策として17年度より普通退職者分を補充をしていません。仕事は増えるが人は減らされる中で残る職員の仕事が過重になったことから、法定労働時間を超える労働実態が明らかになっています。削減された人件費を上回る時間外手当の増が盛り込まれている点について反対します。2点目は、更に後期高齢者医療広域連合設立準備委員会負担金及び後期高齢者医療広域連合負担金が盛り込まれていることから反対です。3点目は指定管理者導入に伴う予算計上についてです。老人憩いの家うすい荘、千代田荘、志津荘、ヤングプラザに関する施設管理業務の債務負担行為が盛り込まれていますが、これらについては、個別の議案で反対の趣旨を述べます。
議案第4号 農業集落排水事業特別会計補正予算については、平成19年度通年業務委託として237万3千円が一般会計から計上されています。処理場の排水能力低下のため今年度県補助と市債により約5000万円の改修工事が行われており、今後も処理施設の維持管理費が増えることが見込まれます。現在農業集落排水には93戸が接続していますが、人口減少が顕著な地域であることから今後この事業を存続するか否かの岐路にきています。浄化能力が優れている点、また不要になれば個別の対応ができることから合併浄化槽への転換を進めていくことが賢明と考え、この予算には反対します。
議案第5号は平成18年度佐倉市介護保険特別会計補正予算についてです。今年4月から改正介護保険法が施行され、国は予防重視型システムへ転換するということで、市町村には介護予防を中心とした在宅支援を行なうよう求めています。佐倉市でも今年度と来年度にかけて介護施設等の整備計画を策定し、市内5つの地区で小規模特養など地域密着型施設の募集を行なっています。しかし、今回の補正ではそれら施設にかかわるサービス給付費が大幅に減額されており、市内で事業展開する事業者が不足していることが分かりました。今回の法改正によってこれまでのサービスを受けられなくなった例も多く、また、サービスの需要はあっても地域に受け皿がないのが現状であり、まさに改悪です。更に今年6月に医療保険制度改革関連法が成立、平成24年には介護療養病床が廃止となり、高齢者への医療給付費削減が強行に進められています。今後、地域に介護難民が増えることは確実であり、市の対応が問われています。市町村にとっては、施設の管理指導など権限や責任が増える一方で国からの十分な財源保障はありません。当市も厳しい状況に立たされていますが、より一層の取り組みを求めると共に改正介護保険法に反対の立場から、本議案は認めることはできません。
議案第8号は佐倉市情報公開・個人情報保護審議会条例制定についてです。
この条例は「市政の公正性と透明性を高めるために公文書の開示や情報公開の総合的推進を図る」という目的でつくられた情報公開条例、その条例に基づく情報公開審議会と、「市の実施機関が保有する個人情報の開示、訂正、削除及び利用又は提供の中止を請求する権利」を目的とした個人情報保護条例、それに基づく個人情報保護審議会を合体させてしまうということです。
向かう方向性が全く逆であるにも関わらず、しかも、個人情報保護を扱う審査委員と情報公開の審査委員が同一人物であっても構わないとする内容の条文も盛り込まれています。本来の設置目的をはずれ、組織の効率的運用と集中改革プランによる審議会等の整理統合の視点で条例を制定する事に反対します。
あわせて、今回人事案件として提案されている議案第27号28号29号についても同様の理由で反対致します。
議案第9号佐倉市交通災害共済条例を廃止する条例制定については、委員会において、廃止の結論をつけるには、利用者の意向調査や制度の見直し等の調査検討が不十分であるという理由で継続審査を求めました。平成6年より基金残高がマイナスになり運営が厳しい状況が理解出来ますが、一般会計からの持ち出しはなく、現在の基金残高からすれば、数年間は、持ちこたえられます。その間に充分な調査を行い、方向をきめるべきであり、安易に民間の保険が充実しているからとの理由で廃止するのは早計に過ぎます。
議案第10号、第12号は佐倉市道路線の認定についてです。
開発行為による小規模宅地開発の道路で、行き止まり道路と、いわゆるフライパン道路であり、原則では認めていない道路形状です。安全性、環境性、公共性からも宅地開発の事前協議でもっと指導が必要だったと考えます。
市民ネットワークは宅地開発指導要綱の道路基準を見直し、原則で道路の認定をすべきと考え、これらの市道認定には反対します。
議案第14号の土地取得は佐倉市振興協会の経営悪化の要因のひとつである岩富用地10.34ヘクタールを5億4千6百万円で購入しようとするものです。
振興協会はこの用地の入札公募をしましたが、買い手希望者が無く不調となり、佐倉市に購入を要請しました。市はそれを受け入れ、仮契約をしていますが、以下、3点について、問題点を指摘します。
先ず第一に、土地の利用目的が極めて不透明で計画性もなく取得することについてです。岩富用地は工業団地の開発を計画していた地域にもかかわらず、突然、開発とは逆の緑地保全を取得目的にしたことは余りにも唐突で不透明です。審議の過程で担当部局から、「この用地の間に市道6−263号線を建設中であり、完成すれば工業用地としての価値が上がるので企業誘致地区から外していない。将来的には土地を売り渡す可能性もあるが、今のところあくまでも緑地として取得する」との答弁もありました。更に後期基本計画にも、実施計画にも無く、また、市が取得しなければならない緊急性も全くありません。緊急性を持っているのは、売り手の振興協会です。佐倉市は振興協会が銀行から借り入れている債務を補償しており、その返済をするための購入であること、つまり振興協会救済が目的であることは明らかですが、あくまで、緑地保全が目的としています。振興協会は岩富用地を市に売って、来年3月で解散するということですが、振興協会の清算の仕方は明確に示されていませんし、佐倉市はさらに処分できなかった負債を譲り受けるかもしれません。また、振興協会は今年度から3年間、市の公園等の指定管理者になっており、解散することになれば指定管理者に応募した振興協会の無責任さ、選定した佐倉市のいい加減さなど、今後、様々な問題点が露呈してくることが予想されます。契約銀行の貸し手責任、振興協会の経営者責任は問わず、銀行のため、振興協会のために佐倉市にとって、必要性のない土地の購入には反対です。
2点目は、購入資金の問題です。
一般会計には使えるお金が無いので、土地開発基金から出すということですが、計画に無くても市長の判断で使える土地開発基金は、行政が運用状況について法令以上のていねいな公表をしない限り、議会にも見えないし、市民にはまったく見えない隠れ財源です。基金の一般会計からの買い戻しには期限はなく、財政状況が好転したら、一般会計から買い戻すということですが、場合によっては隠れた負債ともなりうるものと考えられます。基金を使ってまでも買わなければならないこと自体が問題です。
3点目は、購入価格の妥当性についてです。今回の鑑定をした財団法人日本不動産鑑定研究所は、昨年9月に佐倉市がやはり、環境保全を目的として振興協会から購入した近隣の岩富佛具谷の「山林」を鑑定しています。それは平米単価500円という鑑定価格でしたが、今回の鑑定に取引事例比較法を採用して求めた価格にこの取引事例を採用していません。反映されていないので当然、高い鑑定価格が出ることになります。結果は、不動産鑑定額が振興協会の希望価格に近い価格となっており、意図的なものが無かったのか、不信感を覚えます。さらに購入しようとしている用地の一部1.4ヘクタールの土地にはコンクリートガラ等が混在した土砂の流出があり、高圧線も通っているという悪条件を全く反映していない鑑定です。唯々、振興協会の希望価格に近づけるための鑑定に思えてなりません。
以上、問題点を指摘し、用地取得には反対します。
次に議案第15号ヤングプラザへの指定管理者導入についてです。先の6月議会でも市民協働を進めるためといいながら、人件費削減が主な目的である指定管理者への移行には反対しました。そして、NPOや市民の力を借りることが主眼であれば、施設管理はこれまでどおり市が直営で行ない、事業などソフト面については業務委託の形をとるべきと主張しました。今回は指定管理者となる具体的な団体名が提案されています。しかし、指定管理者選定委員会および教育委員会会議の審議の過程でも、この団体が果たしてヤングプラザの設置目的を達成するための事業展開を行なうことができるのか、危惧する声も上がっています。子どもたちの自主性を尊重し、側面から支援するというこれまでのヤングプラザの運営方針がそのままきちんと継承され、将来的に担保されるのか、大いに疑問であり、この議案には反対です。
議案第16、17、18号はそれぞれ老人憩いの家、うすい荘、千代田荘、志津荘への指定管理者導入の議案です。これらについても、市が直営管理を行なうなかでの業務委託の形をとるべきという立場から反対します。
議案第19号は心身障害者福祉作業所南部よもぎの園への指定管理者導入についてです。今年4月の障害者自立支援法施行に伴い、事業内容や財源も変わることから、民間事業者に安上がりで請け負わせるという内容です。本来、福祉にかかわる事業は採算性が合わなくても行政の役割としてきちんと行なうべきです。指定管理者導入は官から民への流れの中で、市が住民福祉の現場から撤退し、代わりに行なう民間事業者にとっては厳しい経営を強いられる結果となることから、この議案には反対です。
議案第21号千葉県後期高齢者医療広域連合の設置に関する協議については、委員会の中でも「75才以上の方を切り捨てていく、まるで人間定年制医療制度だ」という意見が出るほどに、年金暮らしのお年寄りには過重な負担を強いる保険制度です。しかも、急激な制度改正のために充分な準備ができず、当事者である後期高齢者の意見反映の場も確保されないままでのスタートとなります。医療費の総額抑制のために高齢者の医療を切り捨て、企業の保険金負担を減らすために保険者拠出金を下げて、その分を高齢者が自己負担するという、現代版の「うば捨て制度」と化します。これが美しい日本、品位ある佐倉市でしょうか。保険金を支払えない方は10割の自己負担が窓口で生じる資格証明書も発行が義務づけされます。これは憲法25条に規定する生存権すら侵しかねない制度です。県内56市町村全議会で一致しなければ発足できない広域連合であることから、佐倉市として、当事者の視点に立った制度改革を求め後期高齢者が充分な医療も継続して受けられるように反対し規約の改正をふくめ、準備会での議論をやり直すべきと考え反対します。
次に請願第11号と14号はともに障害者の福祉・医療サービスの利用に対する応益負担の中止を求めるものです。障害者自立支援法が施行され、サービス利用料の負担がこれまでの応能負担から応益負担に変わり、原則1割負担となりました。自立支援法とは名ばかりで、この法律ができたことによって、ほとんどの障害者の生活は困難になり、自立への道のりははるか遠くなっている現状です。両請願にもあるとおり、なぜ障害者のサービス利用が「益」なのか、納得できる説明がない以上、この制度の抜本的な見直しが必要であり、両請願は採択すべきです。
請願第12号「格差社会」を是正し、庶民増税の中止と社会保障の拡充のため国への意見書提出をもとめるものです。政府税制大綱が与党決定しました。企業法人には有利な減税策がずらりと並びます。今後更に現在40%の法人実効税率を30%にまで引きさげる、参議院選後には企業減税分に相当する消費税率の引き上げも検討の視野に入っているとのことです。景気誘導で国民の暮らしが豊かになるというのは全くの嘘です。空前の利益をあげている今、なぜワーキングプアの問題が、労働者の雇用問題が、起こっているのでしょうか。利潤を追求する資本主義社会において、労働者や庶民の社会保障の拡充、セーフティネットの充実を憲法の基本的人権の保障に基づいて、整備していく責任が国や地方公共団体にはあります。従ってこの請願は是非採択すべきものです。
請願第13号は療養病床の廃止・削減と高齢者の患者負担増の中止を求めるものです。国の医療給付費大幅削減を実現させるための医療制度改悪には反対であり、高齢者が地域で安心して暮らせる環境整備にむけて、国の方向性を改めるべきとする本請願は採択すべきです。
請願第15号は介護保険制度の改善・拡充のために、国の介護給付費の負担割合を現行の25%から50%に引き上げるよう国に意見書を提出して欲しいという内容です。先ほど議案第5号のところで述べましたが、国の財政負担削減によって自治体は住民福祉の向上という本来の役割を果たすことが難しくなっています。介護の社会化を目的とする介護保険制度をスタートさせた国の責任を厳しく問い直し、地方分権の観点からも国の誤った方向性をきちんと質していくことが必要です。従って、本請願は採択すべきです。
最後は、陳情第43号政府与党案「改正教育基本法」の廃案を求める意見書提出のための陳情です。先日閉会した国会では与党単独による強行採決により教育基本法が改悪されました。タウンミーティングでのやらせ発言やただ聞き置くだけの形式的な公聴会の問題が明らかになるなか行なわれた世論調査では与党支持者でさえ拙速な改正には反対、慎重審議すべきだとの多くの声がありました。広く主権者の意見が反映されないまま法改正をすることは基本的人権と民主主義の本旨にも反するとの陳情者の主張に大いに賛同するものです。
また、この改正教育基本法は現行法第10条で謳われている「教育は不当な支配に服することなく、国民全体に対して直接責任を負うものであること」「行政の役割は教育の条件整備に限られる」という内容を根本的に改変している点でも、日本国憲法99条に明らかに違反するものです。先の国会で審議入りしてから、本陳情の陳情者であるSTOP! 教育基本法改悪・さくら実行委員会のメンバーは20日間にわたって国会前での抗議行動や市内での街宣活動などを行ってきました。そして、「教育基本法改悪によって教育現場の問題は解決できない。今ある教育基本法をきちんと生かしてこなかったことに原因がある。戦後60年間続いてきた日本の平和主義、その礎となった教育基本法を変えることは戦前に逆戻りする危険性がある」等々、訴えてきました。この間の活動への参加者は延べで300人を超えました。私も仲間と共に何度も国会前に足を運び、同じ思いで駆けつけた市民は一日で5千人にも及びました。マスコミはこのような動きを意図的に報道していませんが、ここに結集した思いや行動は次に目論まれている憲法改悪への流れに歯止めをかけるものとなるはずです。平和条例をもち平和を願う佐倉市民の代表として、本陳情は全会一致で可決すべきものと考えます。
以上で、討論を終わります。
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